アプリケーションをビルドする前に、ビルド定義を作成する必要があります。 ビルド定義では、コンパイルする Eclipse プロジェクトと、ビルドが実行される条件を指定します。 ビルド定義を作成したら、ビルドをキューに配置できます。
Visual Studio Team System 2008 Team Foundation Server のビルド定義を作成する場合は、ビルドを手動で実行する必要があります。 詳細については、「Team System 2008 Team Foundation Server 用のビルドのキューへの登録」を参照してください。
Visual Studio Team System 2008 Team Foundation Server のビルド定義を作成するには、次のタスクを実行します。
注意
このプロセスのセクションは順番に完了する必要があります。 タスクは読みやすさを考慮して、細かい手順に分かれています。
必要なアクセス許可
この手順を実行するには、[ビルド定義の編集] アクセス許可が [許可] に設定されている必要があります。 詳細については、Microsoft Web サイトの「Team Foundation Server のアクセス許可」を参照してください。
[ビルド定義] ダイアログ ボックスの表示
チーム エクスプローラーで、ビルド定義を作成するチーム プロジェクトを展開します。
[ビルド] ノードを右クリックし、[ビルド定義の新規作成] をクリックします。
[ビルド定義] ダイアログ ボックスが表示されます。 [全般] タブがアクティブになっています。
次に、ビルド定義の名前と説明を指定します。
ビルド定義の名前と説明の指定
[全般] タブをクリックします。
[ビルド定義名] で、このビルド定義に付ける名前を入力します。
指定した名前は、チーム プロジェクト内で一意である必要があります。
(省略可能) [説明] に、このビルド定義の説明を入力します。
(省略可能) このビルド定義を無効にする場合は、[このビルド定義を無効にする] をクリックします。
たとえば、自動ビルドを定義する際に、そのビルドを自動で実行する準備がまだできていない場合は、これを設定すると便利です。
次に、ビルド トリガーを指定して、ビルドを実行する必要がある条件を定義します。
ビルド トリガーの指定
Team Foundation Server では、4 種類のビルド トリガーを指定できます。
オンデマンドのビルド (手動トリガー)
チェックインごとに継続的にビルドを実行する。 ビルド エージェントによる前のビルドの実行が完了していない場合は、新しいビルドがキューに配置されます。
チェックインごとにビルドをキューに配置し、エージェントが空きしだい直ちに実行する。さらに制限を設けて、ビルド間隔の最小値を指定することもできます。ビルドに長い時間がかかり、チェックインの回数が多く、ビルド キューにビルドが入りきらない場合は、このオプションを選択すると便利です。
定期的な (デイリー) ビルド。ビルドを実行する日時を指定できます。次のビルドまでに変更が行われなかった場合でも、常にその時間にビルドを強制的に実行することもできます。
注意
ビルドを実行するコンピューターとはタイム ゾーンが異なるコンピューター上でビルド定義を作成した場合、双方のタイム ゾーンで夏時間が異なる期間中は、ビルドが実際には予期しない時間に実行される場合があります。
オンデマンドでトリガーされるビルド定義を作成するには
[トリガー] タブをクリックします。
[チェックインにより新しいビルドをトリガーしない] をクリックします。
チェックインごとに継続的に実行するビルド定義を作成するには
[トリガー] タブをクリックします。
[チェックインのたびにビルドする] をクリックします。
エージェントが空いたら継続的に実行するビルド定義を作成するには
[トリガー] タブをクリックします。
[前のビルドの完了までチェックインを蓄積する] をクリックします。
(省略可能) さらにビルド間隔を制限するには、[最小ビルド間隔] チェック ボックスをオンにします。 [分毎] で、次のビルドまでの最小時間を分単位で指定します。
指定したスケジュールで実行するビルド定義を作成するには
[トリガー] タブをクリックします。
[以下の曜日に毎週ビルドする] をクリックします。
ビルドを実行する曜日のチェック ボックスをオンにします。
[既定のビルド エージェント上でビルドをキューに配置する時刻] で、ビルドをキューに配置する時刻を指定します。
(省略可能) [前回のビルドから何も変更されていなくてもビルドを実行する] チェック ボックスをオンにします。
次に、ビルドに含める作業フォルダーを指定します。
ビルドに含める作業フォルダーの指定
このタブでは、ビルドに含めるフォルダーを指定します。 各パスは、$(SourceDir) で参照されるビルド エージェントのルート ビルド ディレクトリの下にある相対的な位置にマップされます。 ビルド エージェントは Windows オペレーティング システム上で実行されます。 そのため、[ローカル フォルダー] の相対パスは Windows ディレクトリの名前付け規則を使用して指定する必要があります。 たとえば、パスの区切り記号として円記号 (\) を使用する必要があります。
既定では、チーム プロジェクト全体が含まれますが、ビルド定義に必要なフォルダーのみが含まれるように指定する必要があります。 これによって、ビルドを実行するためにソース管理からダウンロードされるファイルの数を減らすことができます。
[ワークスペース] タブをクリックします。
[作業フォルダー] を変更するには、次のいずれかのタスクを実行します。
別の Team Foundation Server ワークスペースの定義をコピーするには、[既存のワークスペースをコピー] をクリックし、コピーするワークスペースを指定します。
新しい作業フォルダーを追加するには、[新しい作業フォルダーを入力するには、ここをクリックします] をクリックします。 追加する作業フォルダーごとに、[ソース管理フォルダー] と [ローカル フォルダー] を指定します。 参照ボタン (...) をクリックしてフォルダーを指定することもできます。
作業フォルダーを削除するには、削除するフォルダーを右クリックし、[削除] をクリックします。
次に、ビルド用の既定の設定を指定します。
ビルド用の既定の設定の指定
ビルド エージェント、およびビルド出力がステージングされる格納場所を指定する必要があります。
[ビルドの既定値] タブをクリックします。
[ビルド エージェント] で、ビルド定義に使用するビルド エージェントを指定します。
[このビルドは出力ファイルを格納フォルダーにコピーします] チェック ボックスをオンにします (まだオンになっていない場合)。
重要
Visual Studio Team System 2008 Team Foundation Server では、ビルド出力を格納フォルダーにコピーする必要があります。
[ビルドのステージング先の共有場所] に、Windows ファイル共有 (またはサーバー メッセージ ブロック共有) への有効なパスを入力します。 ビルド サーバーによって、ビルド出力がこのパスにコピーされます。
パスは Windows Uniform Naming Convention (UNC) 形式で指定する必要があります (\\ServerName\Share など)。
次に、プロジェクト ファイルの場所を指定します。
プロジェクト ファイルの場所の指定
Team Foundation ビルドは TFSBuild.proj という名前の MSBuild スクリプトを使用してビルド処理を制御します。 [プロファイル ファイル] タブを使用してバージョン管理の既存の TFSBuild.proj ファイルを参照するか、ビルド定義に関連付ける TFSBuild.proj ファイルを新しく作成します。 複数のビルド定義で TFSBuild.proj ファイルを共有する場合、その TFSBuild.proj ファイルをカスタマイズすると各ビルド定義に影響します。
既存の TFSBuild.proj ファイルが含まれるフォルダーを指定するか、既存の Ant ビルド ファイル (Build.xml) から新しい TFSBuild.proj ファイルを作成できます。
ビルド定義を Visual Studio 2005 クライアントから管理できるようにする必要がある場合は、プロジェクト ファイルをバージョン管理のチーム プロジェクトのルートにある TeamBuildTypes というフォルダーに格納する必要があります。 ビルドのすべての貢献者が Visual Studio 2008 または Eclipse 対応 Team Foundation Server プラグインを使用する場合は、バージョン管理のチーム プロジェクト内の任意の場所にビルド フォルダーを配置できます。
既存の TFSBuild.proj ファイルを指定するには
[プロジェクト ファイル] タブをクリックします。
[参照] をクリックし、使用する TFSBuild.proj ファイルを含むバージョン管理フォルダーを指定します。
新しい TFSBuild.proj ファイルを作成するには
[プロジェクト ファイル] タブをクリックします。
[参照] をクリックし、TFSBuild.proj ファイルを新しく作成するバージョン管理フォルダーを指定します。
[作成] をクリックします。
ビルド構成の作成ウィザードが表示されます。
[ウィザード] の一覧で、[既存の Ant Buildfile による MSBuild 構成] または [既存の Maven POM ファイルによる MSBuild 構成] をクリックします。
[次へ] をクリックします。
[ビルド ファイル] で、バージョン管理サーバー上の Ant ビルド ファイルまたは Maven POM ファイルを指定します。
[完了] をクリックします。
Ant ビルド ファイルまたは Maven POM ファイルから新しい TFSBuild.proj ファイルが作成されます。
次に、ビルドを保持する必要のある期間を示すビルドのアイテム保持ポリシーを指定します。
ビルドのアイテム保持ポリシーの指定
完了したビルド ステータスごとに、その種類で自動的に保持されるビルドの数を指定できます。
[アイテム保持ポリシー] タブをクリックします。
[ビルドの保持方法を指定] で、[アイテム保持ポリシー] をクリックして、完了したビルド ステータスごとに保持する必要のあるビルドの数を指定します。
[保持する数を指定] をクリックし、入力されている値が要件を満たしていない場合は、ビルドの固有の数を指定できます。
注意
ビルド エクスプローラーで各ビルドに対して [無期限に保持] を指定して、アイテム保持ポリシーを無視できます。 詳細については、「ビルドを無期限に保持」を参照してください。
ビルド定義の保存
[ビルド定義] ダイアログ ボックスで [OK] をクリックします。
ビルド定義がサーバーに保存されます。
テスト ビルドを実行して、ビルド定義が予期したとおりに動作することを検証する必要があります。 詳細については、「Team System 2008 Team Foundation Server 用のビルドのキューへの登録」を参照してください。