チュートリアル : サンプリングを使ったコマンドラインプロファイリング

2008-09-17

更新 : 2007 年 11 月

このチュートリアルでは、コマンドラインツールを使用したアプリケーションのプロファイリング方法と、パフォーマンス上の問題をサンプリングによって特定する方法について説明します。

このチュートリアルでは、コマンドラインツールを使用してマネージアプリケーションのプロファイリングを行う方法と、サンプリングを使用してアプリケーションのパフォーマンス上の問題を特定および識別する方法の各手順を説明します。

このチュートリアルでは、次の手順を行います。

コマンドラインツールとサンプリングを使用してアプリケーションのプロファイリングを行います。
サンプリングしたプロファイリング結果を分析して、パフォーマンス上の問題を特定および修正します。

前提条件

Microsoft Visual Studio 2005 Team System
C# についての中級レベルの知識
コマンドラインツールの操作についての中級レベルの知識
PeopleTrax サンプル (プロファイルツール) のコピー
プロファイリングによって得られた情報を操作するには、デバッグシンボル情報を使用できるようにしておくことをお勧めします。

サンプリング方式を使用したコマンドラインプロファイリング

サンプリングとは 1 つのプロファイリング方式で、対象のプロセスを定期的にポーリングしてアクティブな関数を識別します。結果のデータからは、プロセスがサンプリングされたときに対象の関数が呼び出し履歴の一番上に配置されていた回数がわかります。

サンプリング方式を使用して既存のアプリケーションのプロファイリングを行うには

コマンドウィンドウを開き、サンプリングコマンドラインツールのあるディレクトリに移動します。既定のディレクトリは、<drive:>\Program Files\Microsoft Visual Studio 9\Team Tools\Performance Tools\ です。

メモ :
マネージアプリケーションのプロファイリングを行っている場合は、次の手順に進んでください。それ以外の場合は、手順 3. に進んでください。

コマンド「VsPefCLREnv /sampleon」を入力し、適切な環境変数を設定します。
VSPerfCmd.exe (プロファイラを制御するコマンドラインツール) を実行してプロファイリングを開始します。「VsPerfCmd /start:sample /output \\<dir>\PeopleTraxReport.vsp /launch \\<dir>\PeopleTrax.exe」のようにコマンドを入力すると、サンプリングモードでアプリケーションとプロファイラが開始されます。

プロファイラのプロセスが開始され、PeopleTrax.exe のプロセスにアタッチされます。プロファイラのプロセスにより、収集したプロファイリングデータのレポートファイルへの出力が開始されます。
[Get People] をクリックします。
[データのエクスポート] をクリックします。

メモ帳が開かれ、PeopleTrax からエクスポートされたデータを含む新しいファイルが表示されます。
メモ帳を閉じ、PeopleTrax アプリケーションを閉じます。
マネージアプリケーションをプロファイリングを行う場合は、「VSPerfCLREnv /traceoff」のようにコマンドを入力し、環境変数をリセットします。
次のいずれかの方法で結果を分析します。
- 未加工の .vsp ファイルを Visual Studio IDE で調査します。
  
  または
- コマンドラインツール VSPerfReport.exe を使用して、より詳細なレポートを生成します。Visual Studio IDE の外部で使用するためのレポートを生成するには、「VSPerfReport <dir> PeopleTraxReport.vsp /output <dir> /summary:all」のようにコマンドを入力します。