バージョン管理サーバーの特定のファイルまたはフォルダーへの変更を一時的に抑止する場合は、Lock コマンドを使用します。 このコマンドは、ワークスペースで項目を変更し、マージ競合を解決せずにチェックインする場合に便利です。 特定のファイルまたはフォルダーを同時に複数のユーザーがロックすることはできません。 サーバーの項目へのアクセスを永続的に禁止する場合は、代わりに Permission コマンドを使用します。
重要
アクセス許可の変更は、Visual Studio でチーム エクスプローラーを使用することによってのみ実行できます。 Eclipse 対応 Team Foundation Server プラグインまたは Team Foundation Server のプラットフォーム間のコマンド ライン クライアントを使用してアクセス許可を変更することはできません。
このトピックの内容
ロックについて
フォルダーまたはファイルのロック
フォルダーまたはファイルのロックの解除
必要なアクセス許可
この手順を実行するには、[ロック] アクセス許可が [許可] に設定されている必要があります。 詳細については、Microsoft Web サイトの「Team Foundation Server のアクセス許可」を参照してください。
ロックについて
バージョン管理されている項目には、次の 2 種類のロックを指定できます。
チェックイン ロック - チェックイン ロックは、チェックアウト ロックほど制限が強力ではありません。 チェックイン ロックを適用すると、ユーザーは引き続き他のワークスペースで項目をローカルに変更できます。 しかし、ロックをかけたユーザーがロックを解除するか変更をチェックインするまで、他のユーザーは変更をチェックインできません。
チェックアウト ロック - チェックイン ロックより制限が強いチェックアウト ロックでは、ユーザーがロックされた項目をチェックアウトして、各自のワークスペースで変更することもできなくなります。 自身のワークスペースの保留中の変更が存在する項目以外にチェックアウト ロックを適用することはできません。 したがって、チェックイン ロックまたはチェックアウト ロックは、ロックされたワークスペースにおいてロックの所有者が最初に変更をチェックインできることを保証します。
ロックの動作
ファイルをロックするときにチェックアウトすると、チェックアウト レコードは新しいロックの種類を追加して変更されます。 ファイルがチェックアウトされていない場合、"ロック" の変更はワークスペースの保留中の変更セットに追加されます。 Lock コマンドでは、Checkout コマンドと異なり、ファイルは自動的に編集可能になりません。
バイナリとして扱われる種類のファイルをチェックアウトすると、バイナリ ファイルはマージできないため、Visual Studio Team Foundation Server でそのファイルが自動的にロックされる可能性があります。
項目がロックされているワークスペースで保留中の変更をチェックインすると、Team Foundation Server でその項目が自動的にロック解除されます。 ロックは、Undo コマンドを使用して保留中の変更を削除した場合にも解除されます。
フォルダーのロックは暗黙的に再帰的です。 フォルダーをロックする場合、ファイルに制限が強いチェックアウト ロックを適用する場合を除いて、チェックイン ロックが適用されているフォルダーに含まれるファイルをロックする必要はありません。
特定のファイルまたはフォルダーを同時に複数のユーザーがロックすることはできません。 Status コマンドを使用すると、Team Foundation バージョン管理のサーバーでロックされているファイル、およびロックしたユーザーを確認できます。
ロックは単独の操作として追加することも、名前の変更、チェックアウト、削除、削除の解除、マージ、分岐、バージョン管理への追加などの操作と共に実行することもできます。 バージョン管理への追加または分岐操作と共に項目をロックする場合、Team Foundation Server は新しい項目が作成されるサーバー パスにロックを追加します。 この機能により、別のユーザーが同じ場所にファイルを追加または分岐することを防止できます。 Rename コマンドを使用して項目をロックすると、古いサーバー パスと新しいサーバー パスの両方がロックされます。
項目のロックの解除
ロックは、Unlock コマンドを使用して明示的に解除するか、または項目のチェックイン時に暗黙的に解除できます。 ロックされた項目に保留中の変更をチェックインすると、Team Foundation Server はすべてのロックを解除します。
注意
既定では、UnlockOther アクセス許可は管理者だけに与えられます。 UnlockOther アクセス許可を持っているユーザーは、Lock コマンドを使用して別のユーザーのワークスペースの項目のロックを削除できます。
フォルダーまたはファイルのロック
プロジェクト エクスプローラーまたはパッケージ エクスプローラーからファイルまたはフォルダーをロックするには
ロックするファイルまたはフォルダーを右クリックし、[チーム] をポイントして、[ロック] をクリックします。
[ファイルのロック] ダイアログ ボックスが表示されます。
[ファイルのロック] ダイアログ ボックスで、ロックするファイルまたはフォルダーに対応するチェック ボックスがオンになっていることを確認します。
次のいずれかのタスクを実行します。
[チェックイン - 別のユーザーによるチェックアウトを許可しますが、チェックインを許可しません] をクリックします。
[チェックアウト - 別のユーザーによるチェックアウトおよびチェックインのどちらも許可しません] をクリックします。
ロックの種類の詳細については、「ロックについて」を参照してください。
[OK] をクリックして、フォルダーまたはファイルをロックします。
ソース管理エクスプローラーからファイルまたはフォルダーをロックするには
ソース管理エクスプローラーを開きます。
詳細については、「ソース管理エクスプローラーを開く」を参照してください。
ソース管理エクスプローラーで、ロックを適用するフォルダーまたはファイルを右クリックし、[ロック] をクリックします。
[ファイルのロック] ダイアログ ボックスが表示されます。
[ファイルのロック] ダイアログ ボックスで、ロックするファイルまたはフォルダーに対応するチェック ボックスがオンになっていることを確認します。
次のいずれかのタスクを実行します。
[チェックイン - 別のユーザーによるチェックアウトを許可しますが、チェックインを許可しません] をクリックします。
[チェックアウト - 別のユーザーによるチェックアウトおよびチェックインのどちらも許可しません] をクリックします。
ロックの種類の詳細については、「ロックについて」を参照してください。
[OK] をクリックして、フォルダーまたはファイルをロックします。
ロックの変更が、そのフォルダーまたはファイルの保留中の変更一覧に追加されます。 プロジェクト エクスプローラーまたはパッケージ エクスプローラーにそのフォルダーまたはファイルが表示されている場合は、項目がロックされていることがアイコンによって示されます。
コマンド プロンプトでファイルまたはフォルダーをロックするには
コマンド プロンプトで、ロックするファイルまたはフォルダーが含まれているフォルダーへディレクトリを移動します。
「tf lock /lock:LockType ItemSpec」と入力し、Enter キーを押します。 LockType は、checkin または checkout に置き換えます。 ItemSpec は、ロックするファイルまたはフォルダーに置き換えます。
Lock コマンドの完全な構文については、Microsoft Web サイトの「 Lock コマンド」を参照してください。
フォルダーまたはファイルのロックの解除
プロジェクト エクスプローラーまたはパッケージ エクスプローラーからファイルまたはフォルダーのロックを解除するには
- ロックを解除するファイルまたはフォルダーを右クリックし、[チーム] をポイントして、[ロック解除] をクリックします。
ソース管理エクスプローラーからファイルまたはフォルダーのロックを解除するには
ソース管理エクスプローラーを開きます。
詳細については、「ソース管理エクスプローラーを開く」を参照してください。
ソース管理エクスプローラーで、ロックを解除するフォルダーまたはファイルを右クリックし、[ロック解除] をクリックします。
ロックの変更が、そのフォルダーまたはファイルの保留中の変更一覧から削除されます。 プロジェクト エクスプローラーまたはパッケージ エクスプローラーにそのフォルダーまたはファイルが表示されている場合は、項目がロックされていないことがアイコンによって示されます。
コマンド プロンプトでファイルまたはフォルダーのロックを解除するには
コマンド プロンプトを開き、ロックを解除するファイルまたはフォルダーへディレクトリを移動します。
「tf lock /lock:none ItemSpec」と入力し、Enter キーを押します。 ItemSpec は、ロックを解除するファイルまたはフォルダーに置き換えます。
Lock コマンドの完全な構文については、Microsoft Web サイトの「 Lock コマンド」を参照してください。
参照
その他の技術情報
バージョン管理の使用 (Team Explorer Everywhere)
ソース管理エクスプローラーの使用 (Team Explorer Everywhere)
Team Foundation Server ワークスペースの操作 (Team Explorer Everywhere)