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Team Foundation Server ワークスペースの操作 (Team Explorer Everywhere)

Visual Studio Team Foundation Server ワークスペースは一連の作業フォルダー マッピングで構成されます。 これらのマッピングはローカル ディスク上のクライアント側フォルダーと、対応するリポジトリ フォルダーの場所を表します。 また、ワークスペースの所有者名とワークスペースが使用されているコンピューター名も Team Foundation Server に格納されます。

既定では、ローカル作業フォルダーのパスは、プロジェクトの共有またはインポートを行う際に、現在の Eclipse ワークスペース ディレクトリ内のプロジェクトに設定されます。 このトピックでは、Team Foundation Server ワークスペースで実行できるタスクについて説明します。

このトピックの内容

Team Foundation Server ワークスペースと作業フォルダーについて

Eclipse ワークスペースとは、プロジェクトのコンテナーで、Visual Studio のソリューションに似てます。 Team Foundation Server ワークスペースは、ローカル フォルダーを Team Foundation Server のインスタンス上のフォルダーにマップします。 Team Foundation Server ワークスペースのローカル作業フォルダーでは、バージョン管理サーバー上のフォルダーに影響を与えずに、バージョン管理されている項目の追加、編集、削除、移動、名前の変更などを実行できます。 また、バージョン管理サーバー上の項目に影響を与えずに、変更のビルドおよびテストも実行できます。 ローカル項目への変更は、システムによって保留中の変更として登録されます。 チェックイン操作を実行すると、ローカルの変更がバージョン管理サーバー上のフォルダーにコミットされます。 チェックイン操作によって更新が登録され、チームの他のメンバーがこの更新を使用できるようになります。

ワークスペース マッピングとは、アクティブな項目やクローク設定された項目の一覧のことです。 Team Foundation バージョン管理サーバー上のフォルダーにローカル フォルダーを割り当てると、そのフォルダーの現在のサブフォルダーと今後のサブフォルダーすべての間で暗黙のうちにマッピングが作成されます。 たとえば、c:\projects に $/projects を割り当て、$/projects/project_one というプロジェクトを追加すると、ワークスペースにすべてのファイルが取得されます。 このようにすると、Team Explorer Everywhere によって project_one という名前のローカル作業フォルダーが C:\projects ディレクトリに自動的に作成されます。

コンピューター上で Team Foundation バージョン管理コマンドを実行するには、Team Foundation Server ワークスペースが必要です。 Team Foundation は、ワークスペースに関する次の情報を格納します。

  • ワークスペース内の全ファイルの一覧

  • 各ファイルのバージョン

  • 保留中の変更の一覧

この情報はサーバー上に格納されるので、適切なアクセス許可を持つユーザーはだれでも、使用しているコンピューターに作業環境を複製できます。 ただし、保留中の変更の詳細を参照することはできません。 詳細については、Microsoft Web サイトの「Get コマンド」を参照してください。

ローカル フォルダーとバージョン管理サーバー上のフォルダーとのマップ

ワークスペース マッピングを実行すると、クライアント側作業フォルダーが作成されます。 Get 操作を実行すると、ここにファイルとサブフォルダーが取得されます。

Eclipse 対応 Team Foundation Server プラグインを使用するか、Team Foundation Server のプラットフォーム間のコマンド ライン クライアントの workfold コマンドを使用して、ワークスペースのマッピングを追加および削除できます。 詳細については、「Team Foundation Server ワークスペースの操作 (Team Explorer Everywhere)」を参照してください。

また、クローク マップにより、 指定されたサーバー上のファイルとサブフォルダーを Get 操作を実行して取得されるファイルとフォルダーから除外することもできます。 ワークスペース マッピングは、[ワークスペースの作成] ダイアログ ボックスで手動で作成できます。 または、バージョン管理にファイルを追加すると Team Foundation によって自動的に作成されます。 詳細については、「Team Foundation Server ワークスペースの追加または削除」を参照してください。

Team Foundation Server ワークスペースと作業フォルダーの確認

必要なアクセス許可

Team Foundation Server ワークスペースを確認するには、[読み取り] のアクセス許可が [許可] に設定されている必要があります。 作業フォルダー マッピングを確認するには、指定されたワークスペースまたは暗黙のワークスペースの所有者であるか、グローバルな [ワークスペースの管理] のアクセス許可が [許可] に設定されている必要があります。 詳細については、Microsoft Web サイトの「Team Foundation Server のアクセス許可」を参照してください。

Team Foundation Server ワークスペースを確認するには

  1. プロジェクト エクスプローラーまたはパッケージ エクスプローラーで、バージョン管理されている Eclipse プロジェクトを右クリックし、[チーム] をポイントして、[ワークスペースの管理] をクリックします。

    [ワークスペース] ダイアログ ボックスが表示されます。 そこには、Team Foundation Server ワークスペースの一覧が表示されます。

  2. 作業フォルダーとマッピングを確認するには、マッピングを確認する Team Foundation Server ワークスペースをクリックし、[編集] をクリックします。

    [ワークスペースの編集] ダイアログ ボックスが表示されます。 作業フォルダーの一覧が表示されます。 各マッピングについて、状態 (アクティブまたはクローク)、サーバー上のフォルダー、対応するローカル フォルダーの一覧が表示されます。

Team Foundation Server ワークスペースをコマンド プロンプトから確認するには

  1. コマンド プロンプトを開きます。

  2. 「tf workspaces」と入力し、Enter キーを押します。

    現在のコンピューターの現在のユーザーのすべてのワークスペースの一覧が表示されます。

    詳細については、Microsoft Web サイトの「Workspaces コマンド」を参照してください。

作業フォルダー マッピングの追加、削除、または変更

各 Team Foundation Server ワークスペースには関連付けられた一連の作業フォルダーが含まれ、この作業フォルダーはバージョン管理サーバー上のフォルダーをローカル コンピューター上のフォルダーにマップします。 サーバー上のフォルダーの直接の子だけをローカル ワークスペースにマップすることもできます。 この操作は、フォルダーを指定するときにアスタリスク (*) を使用したワイルドカード文字を使うことで実行できます。 この操作を行わないと、既定で、サーバー上のフォルダーのすべての子がローカル ワークスペースに対して再帰的にマップされます。

注意

作業フォルダー マッピングを削除する代わりに、状態をクロークに変更してローカル ディスクの領域を節約できます。 後でプロジェクトの開始時にそれらのファイルを取得し、すべてのマッピングを定義する場合は、これを実行すると便利です。 詳細については、「作業フォルダーのクロークまたはクローク解除」を参照してください。

バージョン管理階層内の 1 つのレベルのみをマップすることで、クライアント コンピューターにダウンロードされる項目の数を制限できます。 この方法を採用すると、ダウンロード時間を短縮し、クライアント コンピューター上のディスク容量を節約できます。

必要なアクセス許可

これらの手順を実行するには、指定されたワークスペースまたは暗黙のワークスペースの所有者であるか、グローバルな [ワークスペースの管理] のアクセス許可が [許可] に設定されている必要があります。 詳細については、Microsoft Web サイトの「Team Foundation Server のアクセス許可」を参照してください。

作業フォルダーをマップするには

  1. Team Foundation Server ワークスペースの作業フォルダーを表示します。 詳細については、「Team Foundation Server ワークスペースと作業フォルダーの確認」を参照してください。

  2. [作業フォルダー] の一覧で、[ソース管理フォルダー] 列の [新しい作業フォルダーを入力するには、ここをクリックします] をクリックします。

  3. [ソース管理フォルダー] で、ローカル フォルダーにマップするサーバー フォルダーのパスを入力するか、または参照ボタン (...) をクリックしてフォルダーを指定します。

  4. [ローカル フォルダー] で、サーバー フォルダーに対応するローカル フォルダーのパスを入力するか、または参照ボタン (...) をクリックしてフォルダーを指定します。

  5. (省略可能) マッピングをクロークに設定するには (クロークされたファイルはローカル フォルダーにコピーされません)、[状態] 列を [アクティブ] から [クローク] に変更します。

  6. 手順 2. ~ 5. を繰り返して、必要なマッピングをすべて追加し、[OK] をクリックします。

作業フォルダー マッピングを削除するには

  1. Team Foundation Server ワークスペースの作業フォルダーを表示します。 詳細については、「Team Foundation Server ワークスペースと作業フォルダーの確認」を参照してください。

  2. [作業フォルダー] の一覧で、削除する作業フォルダー マッピングに対応する行を右クリックし、[削除] をクリックします。

  3. 他に削除するマッピングがあれば、前の手順を繰り返し、[OK] をクリックします。

作業フォルダー マッピングを変更するには

  1. Team Foundation Server ワークスペースの作業フォルダーを表示します。 詳細については、「Team Foundation Server ワークスペースと作業フォルダーの確認」を参照してください。

  2. [作業フォルダー] の一覧の [ローカル フォルダー] で、変更するマッピングに対応するローカル フォルダーのパスを更新します。

    ヒント

    ローカル フォルダーに保留中の変更がある場合は、ローカル フォルダー マッピングを変更しないでください。

  3. 他に変更するマッピングがあれば、前の手順を繰り返し、[OK] をクリックします。

作業フォルダー マッピングをコマンド プロンプトから追加または更新するには

  1. コマンド プロンプトを開きます。

  2. 「tf workfold ServerFolder LocalFolder」と入力し、Enter キーを押します。 ServerFolder は Team Foundation Server のインスタンス上のフォルダーに置き換えます。 LocalFolder はそのサーバー フォルダーにマップするローカル コンピューター上のパスに置き換えます。 マッピングが既に存在する場合は置き換えられます。

    詳細については、Microsoft Web サイトの「Workfold コマンド」を参照してください。

    重要

    ローカル フォルダーに保留中の変更がある場合は、作業フォルダー マッピングを変更しないでください。

作業フォルダー マッピングをコマンド プロンプトから削除するには

  1. コマンド プロンプトを開きます。

  2. 「tf workfold -unmap LocalFolder」と入力し、Enter キーを押します。 LocalFolder はそのサーバー フォルダーにマップするローカル コンピューター上のパスに置き換えます。

    詳細については、Microsoft Web サイトの「Workfold コマンド」を参照してください。

    重要

    ローカル フォルダーに保留中の変更がある場合は、作業フォルダー マッピングを削除する必要があります。

作業フォルダーのクロークまたはクローク解除

作業フォルダーの状態を [クローク] に設定すると、Get 操作を実行したときに、ローカル フォルダーのファイルがサーバーからコピーされないように指定できます。 ローカル ディスクの領域を節約するには、これを行うと便利です。 これらのクロークされたフォルダーのファイルを後から取得する必要が生じた場合は、状態を [アクティブ] に変更し、Get 操作を実行する必要があります。

必要なアクセス許可

これらの手順を実行するには、指定されたワークスペースまたは暗黙のワークスペースの所有者であるか、グローバルな [ワークスペースの管理] のアクセス許可が [許可] に設定されている必要があります。 詳細については、Microsoft Web サイトの「Team Foundation Server のアクセス許可」を参照してください。

作業フォルダーをクロークまたはクローク解除するには

  1. Team Foundation Server ワークスペースの作業フォルダーを表示します。 詳細については、「Team Foundation Server ワークスペースと作業フォルダーの確認」を参照してください。

  2. 作業フォルダーをクロークするには、[作業フォルダー] の一覧で、変更するローカル フォルダーの [状態][クローク] に変更します。

    ヒント

    ローカル フォルダーに保留中の変更がある場合は、状態を [クローク] に変更しないでください。

  3. 作業フォルダーをクローク解除するには、[作業フォルダー] の一覧で、変更するローカル フォルダーの [状態][アクティブ] に変更します。

  4. 他に変更するローカル フォルダーがあれば、手順 2. または 3. を繰り返し、[OK] をクリックします。

作業フォルダーをコマンド プロンプトからクロークするには

  1. コマンド プロンプトを開きます。

  2. 「tf workfold -cloak LocalFolder」と入力し、Enter キーを押します。 LocalFolder は、クロークするフォルダーの名前に置き換えます。

    詳細については、Microsoft Web サイトの「Workfold コマンド」を参照してください。

    ヒント

    ローカル フォルダーに保留中の変更がある場合は、状態を [クローク] に変更しないでください。

作業フォルダーをコマンド プロンプトからクローク解除するには

  1. コマンド プロンプトを開きます。

  2. 「tf workfold -decloak LocalFolder」と入力し、Enter キーを押します。 LocalFolder は、クローク解除するフォルダーの名前に置き換えます。

    詳細については、Microsoft Web サイトの「Workfold コマンド」を参照してください。

Team Foundation Server ワークスペースの追加または削除

1 つの Team Foundation Server ワークスペースには、複数のチーム プロジェクトを含めることができます。 ファイルの異なるバージョンを指すソース ファイルの、複数のコピーを維持することもできます。 これは、新しいリリースで作業しながら、前のリリースのソース ファイルを参照する必要がある場合に役立ちます。 また、コンピューターに専用のテスト ワークスペースを追加すると、チーム メンバーのコードのピア レビューを行うときに役立ちます。

Eclipse 対応 Team Foundation Server プラグインでは、Team Foundation Server ワークスペースごとに異なる Eclipse ワークスペースを使用する必要があります。

必要なアクセス許可

既存のワークスペースを変更または削除するには、所有者であるか、グローバルな [ワークスペースの管理] アクセス許可が [許可] に設定されている必要があります。 ワークスペースを追加するには、グローバルな [ワークスペースの作成] のアクセス許可が [許可] に設定されている必要があります。 他のユーザーのワークスペースを追加するには、[ワークスペースの管理] のアクセス許可が [許可] に設定されている必要があります。 詳細については、Microsoft Web サイトの「Team Foundation Server のアクセス許可」を参照してください。

Team Foundation Server ワークスペースを追加するには

  1. プロジェクト エクスプローラーまたはパッケージ エクスプローラーで、バージョン管理されている Eclipse プロジェクトを右クリックし、[チーム] をポイントして、[ワークスペースの管理] をクリックします。

    [ワークスペース] ダイアログ ボックスが表示されます。 そこには、Team Foundation Server ワークスペースの一覧が表示されます。

  2. [追加] をクリックします。

    [ワークスペースの追加] ダイアログ ボックスが表示されます。

  3. [名前] に、新しいワークスペースを表す名前を入力します。

  4. [コメント] には、ワークスペースに関する追加情報を入力できます。 たとえば、ワークスペースに対応するリリースの情報を入力する場合があります。

  5. (省略可能) 次の手順を実行して、作業フォルダー マッピングを追加します。

    1. [作業フォルダー] の一覧で、[ソース管理フォルダー] 列の [新しい作業フォルダーを入力するには、ここをクリックします] をクリックします。

    2. [ソース管理フォルダー] で、ローカル フォルダーにマップするサーバー フォルダーのパスを入力するか、または参照ボタン (...) をクリックしてフォルダーを指定します。

    3. [ローカル フォルダー] で、サーバー フォルダーに対応するローカル フォルダーのパスを入力するか、または参照ボタン (...) をクリックしてフォルダーを指定します。

    4. (省略可能) マッピングをクロークに設定するには (クロークされたファイルはローカル フォルダーにコピーされません)、[状態] 列を [アクティブ] から [クローク] に変更します。

    5. 手順 5a. ~ 5d. を繰り返して、必要なマッピングをすべて追加します。

    マッピングは後で追加できます。 詳細については、「作業フォルダー マッピングの追加、削除、または変更」を参照してください。

  6. [OK] をクリックし、Team Foundation Server ワークスペースを作成します。

Team Foundation Server ワークスペースをコマンド プロンプトから追加するには

  1. コマンド プロンプトを開きます。

  2. 「tf workspace -new -s:ServerName -collection:URL WorkspaceName」と入力し、Enter キーを押します。 ServerName は、Team Foundation Server を実行しているサーバーの名前に置き換えます。 URL は、チーム プロジェクト コレクションのパスに置き換えます。 Visual Studio Team System 2008 Team Foundation Server または Visual Studio 2005 に接続している場合は、-collection オプションを省略できます。 WorkspaceName は、新しい Team Foundation Server ワークスペースの名前に置き換えます。

    詳細については、Microsoft Web サイトの「Workspace コマンド」を参照してください。

Team Foundation Server ワークスペースを削除するには

  1. プロジェクト エクスプローラーまたはパッケージ エクスプローラーで、バージョン管理されている Eclipse プロジェクトを右クリックし、[チーム] をポイントして、[ワークスペースの管理] をクリックします。

    [ワークスペース] ダイアログ ボックスが表示されます。 そこには、Team Foundation Server ワークスペースの一覧が表示されます。

  2. [ワークスペース] の一覧で、削除する Team Foundation Server ワークスペースをクリックし、[削除] をクリックします。

    ヒント

    Team Foundation Server ワークスペースを削除すると、そのワークスペース内の保留中の変更がすべて失われます。 保留中の変更があるかどうかが定かでない場合は、操作を取り消し、ワークスペースを削除する前に保留中の変更をすべてチェックインまたは破棄してください。

  3. 削除操作を続行するには、確認のダイアログ ボックスで [OK] をクリックします。

Team Foundation Server ワークスペースをコマンド プロンプトから削除するには

  1. コマンド プロンプトを開きます。

  2. 「tf workspace -delete WorkspaceName」と入力し、Enter キーを押します。 WorkspaceName は、削除する Team Foundation Server ワークスペースの名前に置き換えます。

    詳細については、Microsoft Web サイトの「Workspace コマンド」を参照してください。

    ヒント

    Team Foundation Server ワークスペースを削除すると、そのワークスペース内の保留中の変更がすべて失われます。 保留中の変更があるかどうかが定かでない場合は、操作を取り消し、ワークスペースを削除する前に保留中の変更をすべてチェックインまたは破棄してください。

参照

その他の技術情報

バージョン管理下へのファイルの配置 (Team Explorer Everywhere)

バージョン管理サーバーからのファイルのローカル コピーの取得 (Team Explorer Everywhere)

バージョン管理の使用 (Team Explorer Everywhere)