profile コマンドを使用すると、名前付きのログイン プロファイルを作成、コピー、更新、および削除できます。 ログイン プロファイルは、Visual Studio Team Foundation Server のインスタンスへの接続に使用されます。 コンピューター上に作成したプロファイルは、そのコンピューター上でのみアクセスでき、Team Explorer Everywhere のすべてのクライアントで使用できます。
ログイン プロファイルは、他のコマンドを実行するときに指定できます。 詳細については、「Using a Profile」を参照してください。
必要なアクセス許可
Team Foundation Server のアクセス許可は不要です。プロファイルはすべて、Team Foundation Server のプラットフォーム間のコマンド ライン クライアントを実行するコンピューターのローカル、つまり、ホーム ディレクトリに保存されています。
tf profile -copy ExistingProfileName NewProfileName
tf profile -delete ProfileName
tf profile -edit [-string:PropertyName=[StringValue]...] [-boolean:PropertyName=[true|false]...] [-number:PropertyName=[Number...]] ExistingProfileName
tf profile -new [-string:PropertyName=[StringValue]...] [-boolean:PropertyName=[true|false]...] [-number:PropertyName=Number]...] NewProfileName
パラメーター
引数 |
説明 |
---|---|
ExistingProfileName |
ローカル コンピューター上に存在するプロファイルの名前を指定します。 |
NewProfileName |
copy 操作または new 操作の場合に、新しいプロファイル名を指定します。 |
PropertyName |
プロファイル用に定義または更新するプロパティの名前を指定します。 共通プロパティと、その型および説明の一覧については、「Remarks」を参照してください。 |
StringValue |
データ型が string のプロパティの値を指定します。 |
数値 |
データ型が number のプロパティの値を指定します。 |
オプション |
説明 |
---|---|
-copy |
コピーするソース プロファイルと、ターゲット プロファイルの名前を指定します。 |
-delete |
ローカル コンピューターから削除するプロファイルを指定します。 |
-edit |
ローカル コンピューター上の更新するプロファイルを指定します。更新内容のリストも指定します。 |
-new |
ローカル コンピューターに作成するプロファイルと関連するプロパティを指定します。 |
-string |
指定したプロファイルに対して文字列プロパティを追加または更新するように指定します。 このオプションでは、プロパティ名とプロパティ値 (省略可能) が必要です。 |
-boolean |
指定したプロファイルに対してブール型のプロパティを追加または更新するように指定します。 このオプションでは、プロパティ名と値 (省略可能) が必要です。 |
-number |
指定したプロファイルに対して数値プロパティを追加または更新するように指定します。 このオプションでは、プロパティ名と値 (省略可能) が必要です。 |
解説
すべてのプロファイルには、Team Foundation Server プロジェクトを指定する URL が含まれます。 Visual Studio Team Foundation Server 2010 のインスタンスに接続する場合、URL はチーム プロジェクト コレクションも指定します。 プロファイルには、ユーザー資格情報やネットワーク プロキシの設定など、他の接続情報も格納できます。
注意
プロパティ名では、大文字と小文字が区別されます。
最も一般的なプロファイル プロパティを次の表に示します。
プロパティ |
型 |
説明 |
---|---|---|
acceptUntrustedCertificates |
string |
true の場合、Team Foundation Server のプラットフォーム間のコマンド ライン クライアントは、検証できない (信頼されない) SSL (Secure Sockets Layer) 証明書をエラーにせずに承認します。 false の場合または指定しない場合、コマンド ライン クライアントは信頼されていない SSL 証明書を承認しません。 |
httpProxyEnableAuth |
boolean |
true の場合、このプロファイル内の HTTP プロキシ資格情報は HTTP プロキシの認証に使用されます。 false の場合または指定しない場合、HTTP プロキシへの認証は行われません。 |
httpProxyEnabled |
boolean |
true の場合、Team Foundation Server のインスタンスに接続するときに HTTP プロキシが使用されます。 false の場合または指定しない場合、HTTP プロキシは使用されません。 |
httpProxyIgnoreGlobal |
boolean |
true の場合、プロファイルで構成されているプロキシ サーバー URL が使用されます。 false の場合または指定しない場合、HTTP_PROXY 環境変数の値がプロキシ サーバー URL として使用されます。 httpProxyEnabled プロパティが false の場合または指定されていない場合、このプロパティは無視されます。 |
httpProxyPassword |
string |
構成された HTTP プロキシの認証に使用されるパスワードを指定します。 |
httpProxyUrl |
string |
HTTP プロキシ サーバーの URL を指定します。 |
httpProxyUsername |
string |
構成された HTTP プロキシの認証に使用されるユーザー名を指定します。 |
password |
string |
Team Foundation Server のインスタンスの認証に使用されるパスワードを指定します。 このプロパティが定義されていない場合は、必要に応じて、Team Foundation Server のプラットフォーム間のコマンド ライン クライアントによってパスワードの入力が要求されることがあります。 |
serverUrl |
string |
Team Foundation Server のインスタンスまたはチーム プロジェクト コレクションの URL を指定します。 |
tfProxyEnabled |
boolean |
true の場合、Team Foundation Server のインスタンスからファイルをダウンロードするときに、このプロファイルで定義されている、Team Foundation Server プロキシを実行しているサーバーの URL が使用されます。 この値が false の場合または指定されていない場合、Team Foundation Server プロキシは使用されません。 |
tfProxyIgnoreGlobal |
boolean |
true の場合、このプロファイルで定義されている、Team Foundation Server プロキシを実行しているサーバーの URL が、ファイル転送速度を上げるために使用されます。 false の場合または指定しない場合、TFSPROXY 環境変数の値がプロキシ サーバー URL として使用されます。 tfProxyEnabled プロパティが false の場合または指定されていない場合、このプロパティは無視されます。 |
tfProxyUrl |
string |
Team Foundation Server のインスタンスからファイルをダウンロードするときに使用する、Team Foundation Server プロキシを実行しているサーバーの URL を指定します。 |
useDefaultCredentials |
boolean |
true で、既定の資格情報が使用可能な場合、Team Foundation Server のインスタンスの認証には、このプロファイルに格納されている資格情報ではなく、既定の資格情報が使用されます。 false の場合または指定しない場合、使用可能な既定の資格情報ではなく、このプロファイルの資格情報が使用されます。 このオプションは、Kerberos 認証を使用する場合に指定できます。 詳細については、「Kerberos チケットを使用した認証」を参照してください。 |
userDomain |
string |
Team Foundation Server のインスタンスの認証に使用される Windows ドメインを指定します。 このプロパティが指定されていない場合は、必要に応じて、Team Foundation Server のプラットフォーム間のコマンド ライン クライアントによってドメインの入力が要求されることがあります。 |
userName |
string |
Team Foundation Server のインスタンスの認証に使用されるユーザー名を指定します。 このプロパティが指定されていない場合は、必要に応じて、Team Foundation Server のプラットフォーム間のコマンド ライン クライアントによってそのプロパティを指定するように要求されることがあります。 |
ヒント
すべてのプロパティ (パスワードを含む) は、プロファイルとワークスペース キャッシュ ファイルにプレーンテキストで格納されます。 これらのプロパティは、これらのファイルへの読み取りアクセス権を持っていれば、だれでも表示できます。
プロファイルの一部として 2 つのプロキシを指定できます。 1 つ目は、httpProxyEnabled=true を指定すると有効になり、Team Foundation Server のインスタンスへの接続に使用されるプロキシを定義します。 2 つ目は、tfProxyEnabled=true を指定すると有効になり、Team Foundation バージョン管理からファイルをダウンロードするときに使用されるプロキシを指定します。
profiles コマンドを使用すると、ローカル コンピューター上のプロファイルに関する情報を表示できます。 詳細については、「Profiles コマンド」を参照してください。
例
プロファイルを MyProfile という名前の新しいプロファイルにコピーする例を次に示します。
tf profile -copy http://tfs01.xyz.example.com MyProfile
MyProfile という名前のプロファイルを更新して httpProxy を無効にする例を次に示します。
tf profile -edit MyProfile -boolean:httpProxyEnabled=false
tfProxyUrl プロパティをクリアする例を次に示します。
tf profile -edit MyProfile -string:tfProxyUrl=
MyProxyProfile という名前の複雑なプロファイルを作成する例を次に示します。 この例は、読みやすくするために、数行に折り返して表示しています。
tf profile -new MyProxyProfile \
-string:serverUrl=http://tfs01.xyz.example.com \
-string:userName=john \
-string:userDomain=company \
-string:password="Se^%cret1" \
-boolean:httpProxyEnabled=true \
-string:httpProxyUrl=http://proxy01.xyz.example.com \
-boolean:httpProxyEnableAuth=true \
-string:httpProxyUsername=john \
-string:httpProxyPassword="Pr8xyP&^ss" \
-boolean:tfProxyEnabled=true \
-string:tfProxyUrl=http://tfproxy01.xyz.example.com \
-boolean:acceptUntrustedCertificates=true
MyProfile という名前のプロファイルを削除する例を次に示します。
tf profile -delete MyProfile
プロファイルの使用
Team Foundation Server のプラットフォーム間のコマンド ライン クライアントでプロファイルを使用するには、コマンドの実行時に /profile オプションを使用してプロファイルの名前を指定します。 たとえば、workspace コマンドの実行時に john@tfs01 プロファイルを使用するには、次のコマンド ラインを指定します。
tf -profile:john@tfs01 -workspaces