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XHTML アダプタ セット

更新 : 2007 年 11 月

XHTML のアダプタ セットは、Pocket PC 用の Microsoft Internet Explorer など、XHTML Basic と XHTML のレンダリングが可能なクライアントで、ASP.NET モバイル Web ページをレンダリングします。

次の表に、アダプタ セット クラス、クラスを返すプロパティ、XHTML アダプタ セットに含まれているコア クラスの一覧を示します。

アダプタ セット クラスまたはプロパティ

コア アダプタ クラス

ControlAdapter (基本クラス)

XhtmlControlAdapter

FormAdapter

XhtmlFormAdapter

PageAdapter

XhtmlPageAdapter

MobileTextWriter

XhtmlMobileTextWriter

選択

XHTML アダプタ セットが選択されるのは、設定されたレンダリングの種類が "xhtml-basic"、"xhtml-mp"、または "wml20" の場合です。

ms404322.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

ASP.NET 2.0 では、XHTML に対して設定可能なレンダリングの種類は MobileCapabilities クラスに含まれていません。

既定のレンダリング

XHTML アダプタ セットのページ アダプタ クラスおよびフォーム アダプタ クラスの既定のレンダリングにおいて、ページ アダプタは次の手順を実行します。

  1. ライタの BeginResponse メソッドと BeginFile メソッドを呼び出します。コンテンツ タイプは "text/html" に設定されます。

  2. XML 宣言 (<? xml version=1.0 encoding="encodingType" ?>) を書き出します。

  3. XHTML ドキュメントの DTD 参照を書き出します。

  4. 開始の <html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml" > タグを書き出します。

  5. アクティブ フォームをレンダリングします。

  6. 終了の </html> タグを書き出します。

  7. EndFile メソッドおよび EndResponse メソッドを呼び出します。

フォーム アダプタは次の手順を実行します。

  1. 必要な場合は、開始の title 要素を書き出します。

  2. 開始の <body> タグおよび <form> タグを書き出します。

  3. 隠しフォーム変数、内部フォーム変数、およびポストバック スクリプトを書き出します。

  4. フォーム コンテンツをレンダリングします。

  5. 終了の </form> タグおよび </body> タグを書き出します。

スタイルの使用

XhtmlMobileTextWriter クラスには、スタイル情報を使用して文字またはレイアウトの外観を変更するときに役立つ、次のようなヘルパー メソッドが用意されています。

  • EnterFormat メソッドおよび ExitFormat メソッドは、文字書式のブロックを区切ります。

  • EnterLayout メソッドおよび ExitLayout メソッドは、配置および折り返しのレイアウトのブロックを区切ります。

  • EnterStyle メソッドおよび ExitStyle メソッドは、文字書式、および配置と折り返しのレイアウトの両方のブロックを区切ります。

どのスタイル プロパティが記述されるかを決める多くのプロパティがあります。これらのプロパティ (RenderBoldRenderItalic など) は、要求元のデバイスのデバイス機能を使用してライタが作成されるときに設定されます。

ExitLayoutExitFormat、および ExitStyle の各メソッドの breakAfter パラメータは、書式設定タグおよびレイアウト タグの後に改行を挿入するかどうかを制御します。breakAfter パラメータが true に設定されている場合は、br 要素または div 要素を使用して、出力に論理改行がレンダリングされます。

ポストバック コントロールのレンダリング

既定では、フォームのポストバック コントロールはボタンとしてレンダリングされます。リンクをポストバック コントロールとして使用する場合は、XhtmlControlAdapter 基本クラスの RenderPostBackEventAsAnchor メソッドを呼び出します。このメソッドは、ユーザーがリンクをクリックしたときにフォームをポストバックする、a 要素をレンダリングします。

また、コントロール アダプタ用の他の要素の属性を設定して、ポストバック コントロールを作成することもできます。そのためには、RenderPostBackEventAsAttribute メソッドを呼び出します。たとえば、このメソッドを使用して、ボタンの onClick 属性を作成できます。

リンクのレンダリング

ほかのページへのリンクは、ハイパーリンクとしてレンダリングされます。同じページにある他のフォームへのリンクは、ポストバック コントロールとしてレンダリングされます。

モバイル コントロール アダプタのリンクをレンダリングするには、XhtmlControlAdapter 基本クラスの RenderBeginLink メソッドおよび RenderEndLink メソッドを呼び出します。RenderBeginLink メソッドは、リンクの種類を自動的に判別して、適切なマークアップをレンダリングします。

セカンダリ UI

XHTML アダプタ セットは、コントロールでユーザー インターフェイスの追加画面を表示するときに使用するセカンダリ UI をサポートします。セカンダリ UI を使用するには、コントロール アダプタは次の手順を実行します。

  1. ユーザーとの対話型操作 (通常はオーバーライド可能な HandlePostBackEvent メソッドを使用) に応答して、コントロール アダプタは、XhtmlControlAdapter 基本クラスの SecondaryUIMode プロパティを内部の既知定数に設定することにより、セカンダリ UI モードを指定します。

  2. レンダリングの際に、コントロールはセカンダリ UI モードであるかどうかを調べ、そのモードの場合は適切なセカンダリ UI をレンダリングします。

  3. セカンダリ UI からのユーザーとの対話型操作に応答して、コントロール アダプタはセカンダリ UI モードを他の値に変更したり、XhtmlControlAdapter 基本クラスの ExitSecondaryUIMode メソッドを呼び出して、セカンダリ UI モードを終了したりします。

参照

概念

アダプタ セットの機能