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FunctionEnter2 関数

更新 : 2007 年 11 月

関数に制御が渡されていることをプロファイラに通知し、静的フレームと関数の引数に関する情報を提供します。

void FunctionEnter2 (
        [in]  FunctionID                       funcId, 
        [in]  UINT_PTR                         clientData, 
        [in]  COR_PRF_FRAME_INFO               func, 
        [in]  COR_PRF_FUNCTION_ARGUMENT_INFO  *argumentInfo
);

パラメータ

  • funcId
    [入力] 制御が渡される関数の識別子。

  • clientData
    [入力] 以前にプロファイラが FunctionIDMapper 関数で指定した、再マップされた関数識別子。

  • func
    [入力] スタック フレームに関する情報を指す COR_PRF_FRAME_INFO 値。

    プロファイラは、これを、ICorProfilerInfo2::GetFunctionInfo2 メソッドで実行エンジンに戻すことができる不透明ハンドルとして扱う必要があります。

  • argumentInfo
    [入力] 関数の引数のメモリ内での位置を指定する COR_PRF_FUNCTION_ARGUMENT_INFO 構造体へのポインタ。

    引数の情報にアクセスするには、COR_PRF_ENABLE_FUNCTION_ARGS フラグを設定する必要があります。プロファイラは ICorProfilerInfo::SetEventMask メソッドを使用してイベント フラグを設定します。

解説

func パラメータおよび argumentInfo パラメータの値は、FunctionEnter2 関数から制御が戻った後は、変更または破棄されている可能性があるため、有効ではありません。

FunctionEnter2 関数はコールバックですが、ユーザー自身で実装する必要があります。実装では、__declspec(naked) ストレージ クラス属性を使用する必要があります。

この関数を呼び出すまで、実行エンジンはどのレジスタも保存しません。

  • エントリ時に、使用するすべてのレジスタを、浮動小数点ユニット (FPU: Floating-Point Unit) のレジスタも含めて保存する必要があります。

  • 終了時に、呼び出し元によってプッシュされたすべてのパラメータをポップすることで、スタックを復元する必要があります。

ガベージ コレクションが遅延するので、FunctionEnter2 の実装ではブロックを行わないでください。スタックがガベージ コレクションできる状態とは限らないので、実装ではガベージ コレクションを実行しないでください。ガベージ コレクションが試行された場合、ランタイムは、FunctionEnter2 が戻るまでブロックを行います。

さらに、FunctionEnter2 関数では、マネージ コードを呼び出さないようにする必要があります。呼び出すと、マネージ メモリの割り当てが実行されます。

必要条件

プラットフォーム : 「.NET Framework システム要件」を参照

ヘッダー : CorProf.idl

ライブラリ : CorGuids.lib

.NET Framework のバージョン : 3.5 SP1、3.5、3.0 SP1、3.0、2.0 SP1、2.0

参照

参照

FunctionLeave2 関数

FunctionTailcall2 関数

ICorProfilerInfo2::SetEnterLeaveFunctionHooks2 メソッド

その他の技術情報

グローバル静的関数のプロファイル