Azure Linux VM を管理する

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Azure Linux VM の管理のしやすさを最適化するには、Azure プラットフォームと VM のオペレーティング システム (OS) 間の相互作用について理解する必要があります。 この相互作用は、VM のプロビジョニング中に特に重要です。

プラットフォームでサポートされる管理エージェント

"VM プロビジョニング" とは、起動プロセスまたは "ブート" プロセス中に OS で使用できる Azure VM 構成パラメーター値 (ホスト名、ユーザー名、パスワードなど) を作成するプロセスです。 プロビジョニング エージェントは、これらの値を使用し、OS を構成し、完了したら結果を報告します。

Azure では、cloud-init プロビジョニング エージェントと Azure Linux エージェント (WALA) がサポートされています。

  • Cloud-init プロビジョニング エージェント は、初期起動時に Linux をカスタマイズするための広く使用されているアプローチです。 cloud-init を使って、パッケージをインストールしてファイルを書き込んだり、ユーザーとセキュリティを構成したりすることができます。 cloud-init は初期ブート プロセスの間に呼び出されるので、構成を適用するために必要な追加の手順や、必須のエージェントがありません。 詳細については、 Cloud-init のドキュメントを参照してください。

    注

    Microsoft では、Linux エージェントの代わりに cloud-init を使用するように VM 構成プロセスを強化しています。 既存の cloud-init のお客様は現在の cloud-init スクリプトを使用でき、新しいお客様は豊富な cloud-init 構成機能を使用できるようになります。

  • WALA。 WALA は、Azure VM のプロビジョニングと構成に使用できる Azure プラットフォーム固有のエージェントです。 WALA を使用して、Azure 拡張機能のサポートを実装することもできます。

ブート診断とシリアル コンソール

ブート プロセスの管理とトラブルシューティングを最適化するには、ブート診断を有効にして、シリアル コンソールを使用することができます。

ブート診断を有効にする

ブート診断は、シリアル ログ情報とスクリーンショットを収集して、ブート エラーを分析するのに役立ちます。 ブート診断は、VM の作成時または作成後に有効にできます。 プロビジョニング プロセスを迅速化するには、ブート診断データの格納に、マネージド ストレージ アカウント オプションを選択します。

Azure VM シリアル コンソールを使う

Azure VM シリアル コンソールのアクセスを使って、ブート エラーのトラブルシューティングを行うことができます。 シリアル コンソールは、Linux VM の ttyS0 シリアル ポート経由でテキスト ベースのコンソールを提供します。 このアクセスは、ネットワーク接続または OS の状態とは無関係です。

少なくとも 共同作成者レベルのアクセス許可を持つ Azure ユーザーは、Azure portal または Azure CLI を使用してシリアル コンソールにアクセスできます。 シリアル コンソールを使うには、ブート診断を有効にする必要があります。

シリアル コンソールは、次のようなシナリオで VM を運用状態に復元するのに役立ちます。

  • 破損したファイル システム テーブル fstab ファイル

  • 正しく構成されていないファイアウォール規則

  • ファイル システムの破損

  • SSH 構成の問題

  • ブートローダーに関する一般的な問題:

    • Gen2 Azure VM での GRUB メニューのカウントダウン。 第 2 世代 Azure VM のエミュレーションからレガシ ハードウェアが削除されたため、Grand Unified Bootloader (GRUB) メニューのカウントダウン タイマーが速くなりすぎて、既定のエントリのリアルタイムの読み込みを表示できないことがあります。 この問題に対処するには、既定のエントリ "timeout=5"を /boot/grub/grub.conf、/etc/default/grub、または同等の"timeout=100000"に置き換えます。

    • kdump でのカーネル パニック ブート エラー。 クラッシュ ダンプ キャプチャのブート時にカーネル パニックが発生する場合、カーネル用により多くのメモリを予約する必要があります。 たとえば、Ubuntu の GRUB 構成で、パラメーター crashkernel=384M-:128M を crashkernel=384M-:256M に変更します。