ライセンス供与された SQL Server 2008 を入手すると、.rdlc ファイルを .rdl ファイルに変換して Reporting Service レポート サーバーにパブリッシュできます。
RDL と RDLC の比較
RDL および RDLC は、レポート定義言語という XML スキーマで定義されます。両方のファイル形式のスキーマは同一であり、https://schemas.microsoft.com/sqlserver/reporting/2008/01/reportdefinition で確認できます。ただし、これらのファイルには次のような違いがあります。
RDL の <Query> 要素には、クエリまたはコマンドの情報が含まれており、レポート サーバーがレポートのデータ ソースに接続するために使用します。
RDLC ファイルでは、<Query> 要素は省略可能です。ローカル処理モードでは、ReportViewer コントロールはデータ処理を行わず、ホスト アプリケーションが提供するデータを使用するため、この要素は ReportViewer コントロールでは無視されます。
.rdlc ファイルを .rdl ファイルに変換する方法
.rdlc ファイルを .rdl ファイルに変換するには、データ ソースとクエリ情報を再作成する必要があります。元のレポートで使用したものと同一または構造的に同一のデータ ソース スキーマを必ず選択してください。スキーマが異なる場合は、使用するデータ ソースのレポート レイアウトが無効になる場合があります。別のスキーマを使用する場合は、レポートを変換するのではなく、最初から作成し直すほうが簡単です。
次の条件が満たされている場合、.rdlc ファイルの .rdl 形式への変換は自動的に行われます。
レポート データがデータ テーブルを通じて提供されている。
注
.rdlc ファイルでビジネス オブジェクトのデータが使用されている場合は、.rdlc ファイルを手動で変換する必要があります。レポート サーバーには、レポート内のビジネス オブジェクトを処理する機能はありません。サーバー レポートでビジネス オブジェクトを引き続き使用するには、カスタム データ処理拡張機能の実装を検討してください。詳細については、SQL Server オンライン ブックの「Implementing a Data Processing Extension」を参照してください。
.rdlc ファイルで使用するデータ ソースが、レポート サーバーにインストールされているいずれかのデータ処理拡張機能にマップされている (たとえば、データ ソースが SQL Server データベースである場合は、レポート サーバーに既定でインストールされている SQL Server データ処理拡張機能を使用できます)。
クエリおよびデータ ソースの接続情報を変更する必要がない。
.rdlc ファイルを自動的に変換するには、ファイルの名前を .rdl に変更し、レポート サーバーに .rdl ファイルをパブリッシュまたはアップロードします。SQL Server 2008 以上の Business Intelligence Development Studio を使用して .rdl ファイルをパブリッシュできます。レポート プロジェクトの作成、レポートのパブリッシュ、およびファイルのアップロードについては、SQL Server オンライン ブックを参照してください。
.rdlc を .rdl ファイル形式に手動で変換するには、次の手順を実行します。
.rdl ファイルで使用するデータ ソースを指定します。SQL Server リレーショナル データベース、Analysis Service 多次元データベース、Oracle データベース、およびサポートされているその他のデータ ソースを使用できます。元の .rdlc レポート レイアウトを作成するときに使用したスキーマと同じスキーマを使用する必要があります。
.rdl ファイル拡張子を使用するように .rdlc ファイルの名前を変更します。
SQL Server の Business Intelligence Development Studio で、レポートが含まれているレポート サーバー プロジェクトを作成するか開きます。
[プロジェクト] メニューの [既存項目の追加] をクリックします。手順 1. で作成した .rdl ファイルを選択し、プロジェクトに追加します。
ソリューション エクスプローラーで、プロジェクトに追加した .rdl ファイルを開きます。レポート定義はデザイン モードで開きます。
[表示] メニューの [レポート データ] をクリックします。
[レポート データ] ウィンドウで最初のデータ ソースを選択し、[編集] ボタンをクリックします。
[データ ソースのプロパティ] ダイアログ ボックスで、データ ソース名の横の [編集] ボタンをクリックします。
接続情報を更新します。接続文字列を置換して、使用するデータ ソースにレポートが接続されるようにします。データ ソースの種類、サーバー、認証オプション、およびデータベースの選択を更新することが必要な場合があります。完了したら [OK] をクリックし、ダイアログ ボックスを閉じます。
[レポート データ] ウィンドウで、編集したデータ ソースに関連付けられた最初のデータセットを選択し、[編集] ボタンをクリックします。
**[データセットのプロパティ]**ダイアログ ボックスの [クエリ デザイナー] をクリックします。
[実行] をクリックして、クエリ文字列が必要なデータを返すことを確認します。
これまでの手順を繰り返して、レポートで使用されている他のデータセットとデータ ソースを変更します。
レポートをプレビューし、指定したとおりにデータがレポート レイアウトにマージされていることを確認します。レポートをプレビューするには、[プレビュー] タブをクリックします。