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チュートリアル : 汎用テストの作成と実行

このチュートリアルでは、実行可能ファイルを汎用テストとしてラップし、テストを実行する手順について説明します。 まず、既存のサンプル コードを使用して実行可能ファイルを作成します。 次に、新しい汎用テストを作成して、実行可能ファイルを汎用テストに追加します。 最後に、テストを実行します。

注意

汎用テストの詳細については、「汎用テストの概要」を参照してください。

このチュートリアルでは、次の手順を行います。

  • プログラム、つまり実行可能ファイルを作成し、汎用テストとしてラップします。 このプログラムは、サードパーティ製のテスト ツールを表しており、プログラムの完了時に終了値または戻り値として成功または失敗を生成します。 「チュートリアルを準備する」を参照してください。

  • 汎用テストを作成します。

  • 汎用テストを実行します。

  • 汎用テストを実行するときに、コマンド ライン引数を渡します。 詳細については、「汎用テストを実行する」を参照してください。

  • 汎用テストの実行時にファイルを配置する

必須コンポーネント

実行可能ファイル EvenOdd.exe を作成する必要があります。 これを行うには、「汎用テストのサンプル」のソース コードを使用し、次の「チュートリアルを準備する」の手順に従います。

チュートリアルを準備する

チュートリアルを準備するには

  1. 新しい Visual C# コンソール アプリケーション用にプロジェクトを作成します。 [新しいプロジェクト] ダイアログ ボックスの [プロジェクト名] フィールドに「EvenOdd」と入力し、[OK] をクリックします。

    EvenOdd ソリューションがソリューション エクスプローラーに表示されます。 これには、EvenOdd という名前のプロジェクトが含まれています。

  2. EvenOdd プロジェクトで、ソース コード ファイル Program.cs を開きます。

  3. Program.cs ファイルのコードを「汎用テストのサンプル」のコードで置き換えます。

  4. ソリューションをビルドします。

    汎用テストを作成するためにラップするプログラムが作成されます。

汎用テストを作成する

汎用テストを作成するには

  1. EvenOdd ソリューションを右クリックして [追加] をポイントし、[新しいプロジェクト] をクリックします。

    [新しいプロジェクトの追加] ダイアログ ボックスが表示されます。

  2. [新しいプロジェクト] ダイアログ ボックスで [Visual C#] を展開し、[テスト] をクリックします。

  3. テンプレート ペインで、[テスト プロジェクト] をクリックし、[OK] をクリックします。 TestProject1 などの既定の名前を受け入れます。

  4. テスト プロジェクトを右クリックして [追加] をポイントし、[汎用テスト] をクリックします。

    汎用テストのテンプレートがテスト プロジェクトに追加され、メイン編集ウィンドウに表示されます。 新しい汎用テストには、たとえば GenericTest1.GenericTest などの既定の名前が付けられ、ソリューション エクスプローラーに表示されます。

  5. [汎用テストとしてラップする既存のプログラム (テスト、テスト ハーネスまたはテスト アダプター) を指定する] で、EvenOdd.exe ファイルのパスおよびファイル名を指定します。

    注意

    このパスを確認するには、[ツール] メニューの [オプション] をクリックし、[プロジェクトおよびソリューション] をクリックします。 EvenOdd ソリューションのパスは、[Visual Studio プロジェクトの場所] の下に表示されます。 EvenOdd ソリューションには、EvenOdd プロジェクト用のフォルダーがあります。 EvenOdd.exe は、EvenOdd プロジェクト フォルダーの下の bin\Debug\ にあります。

    次のサンプルのような形式で指定します。

    D:\Documents and Settings\<your user name>\My Documents\ 2005\Projects\EvenOdd\EvenOdd\bin\Debug\EvenOdd.exe.

  6. 汎用テストを保存します。

    これで、EvenOdd.exe をラップする汎用テストが作成されました。 このテストには、次の特性があります。

    • コマンド ラインから実行できます。

    • 成功した場合に 0 を返し、失敗した場合は 1 を返します。

    • これで、[テスト ビュー] ウィンドウまたはテスト リスト エディターから汎用テストを実行できます。 テストを今すぐ実行する場合は、「汎用テストを実行する」を参照してください。

汎用テストを実行する

作成した汎用テストを実行するには

  1. [テスト ビュー] ウィンドウを開きます。

  2. 汎用テストをクリックします。

  3. [テスト ビュー] ツール バーの [選択範囲の実行] をクリックします。

    EvenOdd 実行可能ファイルは、戻り値として 0 または 1 をランダムに返します。 このため、EvenOdd をラップする汎用テストを実行すると、EvenOdd によって生成された数によって成功したり失敗したりします。 [テスト結果] ウィンドウには、[成功] または [失敗しました] いずれかの結果が表示されます。

    注意

    一般的に、汎用テストは、ラップする実行可能ファイルが値 0 を返すと成功し、それ以外の値が返されると失敗します。

    EvenOdd 実行可能ファイルに引数を渡すこともできます。 EvenOdd.exe を使用するテストは、指定される引数に応じて成功または失敗します。 EvenOdd.exe が返す値の詳細については、「汎用テストのサンプル」を参照してください。

  4. 汎用テストを実行するときに引数を渡すには、[GenericTest1.generic] ページの [汎用テストに渡すコマンド ライン引数] 行に「12」と入力し、テストを再実行します。

    偶数を渡したので、テストは成功します。 結果は [テスト結果] ウィンドウで確認できます。

  5. (省略可能) さまざまな値を渡してテストを何度も実行します。

    既存のテストまたは実行可能プログラムの中には、実行時に追加ファイルが必要なものがあります。 そのような場合、汎用テストと共に配置するファイルを指定できます。 詳細については、「汎用テストの実行時にファイルを配置する」を参照してください。

汎用テストの実行時にファイルを配置する

汎用テストを実行するときに追加ファイルを配置するには

  1. mydeployedfile.txt という名前のファイルを作成して保存します。 ファイルの内容は空でもかまいません。 ファイルの保存先フォルダーを控えておきます。

  2. [この汎用テストと共に配置する追加ファイル][追加] をクリックします。

    [配置ファイルの追加] ダイアログ ボックスが表示されます。

  3. [配置ファイルの追加] ダイアログ ボックスの [ファイルの種類][すべてのファイル (*.*)] をクリックします。

  4. mydeployedfile.txt が存在するフォルダーに移動して、ファイルを選択し、[開く] をクリックします。

    これで、汎用テストを実行するときに mydeployedfile.txt を配置することが指定されました。

    以下の手順で、ファイルが配置されていることを確認できます。 EvenOdd.exe の、指定したファイルの有無に応じて成功または失敗を生成する機能を使用して行います。

  5. 汎用テストで、[汎用テストに渡すコマンド ライン引数] 実行設定の値を 12 "%TestDeploymentDir%\mydeployedfile.txt" に変更します。

  6. 汎用テストを保存します。

    これにより、2 つのコマンド ライン引数が汎用テストに渡されます。 この変更で、EvenOdd.exe は成功と失敗の生成に別の基準を使用します。 引数を 2 つ渡した場合は、最初の引数は無視されます。 2 番目の引数に指定されたファイルがテストと同じディレクトリに存在すると、テストは成功します。 一方、ファイルが配置されていなかった場合、またはコマンド ライン引数に指定されたファイル名が配置されたファイル名と一致しなかった場合、テストは失敗します。

    テストを今すぐ実行する場合は、「汎用テストを実行する」を参照してください。

参照

概念

汎用テストの概要