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VSPerfCLREnv

.NET アプリケーションのプロファイリングを行うために必要な環境変数の設定に、VSPerfCLREnv ツールを使用します。 このツールは、次の構文を使います。

VsPerfCLREnv [/option]

選択するオプションは、プロファイルの 3 つの種類 (サンプリング、インストルメンテーション、グローバル) のうち、どれを使用するかによって異なります。 プロファイリング データに階層相互作用データを含めるには、別のオプションが必要です。 各オプションの構文については、以下の表で説明します。

注意

プロファイリングが完了したら、/off オプションまたは /globaloff オプションを指定して VSPerfCLREnv を実行し、プロファイリングに必要な環境変数を削除します。 詳細については、以下で示される「環境設定を削除するための VSPerfCLREnv オプション」を参照してください。

階層相互作用データを含めるための VSPerfCLREnv オプション

階層相互作用のプロファイリングでは、多階層アプリケーションの ADO.NET クエリに関する追加情報が提供されます。 データは同期の関数呼び出しについてのみ収集されます。 相互作用データは、プロファイリング方式に関係なく、どのプロファイリング実行にも追加できます。

InteractionOn オプションおよび GlobalInteractionOn オプションを使用すると、階層相互作用データを収集できます。 相互作用オプションは、アプリケーションのプロファイリングを行うために必要な VSPerfCLREnv 環境変数を設定した後に設定する必要があります。

次の例には、サンプリング方式を使用するプロファイリング実行の階層相互作用データが含まれています。

VSPerfCLREnv /SampleOn
VSPerfCLREnv /InteractionOn
VSPerfCmd /Start:Sample /Output:MyApp.exe.vsp /Launch:MyApp.exe

次の例には、Windows サービスのプロファイリング実行の階層相互作用データが含まれています。

VSPerfCLREnv /GlobalSampleOn
VSPerfCLREnv /GlobalInteractionOn
REM Restart the computer and start the service
VSPerfCmd /Start:Sample /Output:MyService.exe.vsp 
VSPerfCmd /Attach:MyService.exe

プロセス インストルメンテーション プロファイル用の VSPerfCLREnv オプション

次の表を使用して、インストルメンテーション プロファイル用の VSPerfCLREnv オプションについて説明します。

オプション

説明

TraceOn

インストルメンテーション方式を使用したプロファイリングを有効にします。 メモリ割り当てプロファイリングまたはオブジェクトの有効期間データの収集は有効にしません。

TraceGC

インストルメンテーション方式を使用したメモリ割り当てプロファイリングを有効にします。 オブジェクトの有効期間データの収集は有効にしません。

TraceGCLife

インストルメンテーション方式を使用したメモリ割り当てプロファイリングとオブジェクトの有効期間データの収集を有効にします。

プロセス サンプリング プロファイル用の VSPerfCLREnv オプション

次の表を使用して、サンプリング プロファイル用の VSPerfCLREnv オプションについて説明します。

オプション

説明

SampleOn

サンプリング方式を使用したプロファイリングを有効にします。 メモリ割り当てプロファイリングまたはオブジェクトの有効期間データの収集は有効にしません。

SampleGC

サンプリング方式を使用したメモリ割り当てプロファイリングを有効にします。 オブジェクトの有効期間データの収集は有効にしません。

SampleGCLife

サンプリング方式を使用したメモリ割り当てプロファイリングを有効にします。 オブジェクトの有効期間データの収集も有効にします。

SampleLineOff

.NET 行レベルのプロファイリング データの収集を無効にします。

グローバル プロファイル用の VSPerfCLREnv オプション

ユーザーではなくオペレーティング システムによって起動された ASP.NET Web アプリケーションなどのマネージ サービスのプロファイリングを行うには、グローバル プロファイリング用の VSPerfCLREnv オプションを使用します。 グローバル プロファイリング用の VSPerfCLREnv オプションについての説明を次の表に示します。 これらのオプションにより、適切な環境変数がレジストリに設定されます。

オプション

説明

GlobalTraceOn

インストルメンテーション方式を使用したグローバル プロファイリングを有効にします。 メモリ割り当てイベントまたはオブジェクトの有効期間データは収集しません。

GlobalTraceGC

インストルメンテーション方式を使用したグローバル メモリ割り当てプロファイリングを有効にします。 オブジェクトの有効期間データの収集は有効にしません。

GlobalTraceGCLife

インストルメンテーション方式を使用したグローバル メモリ割り当てプロファイリングを有効にします。 オブジェクトの有効期間データの収集も有効にします。

GlobalSampleOn

サンプリング方式を使用したグローバル プロファイリングを有効にします。 メモリ割り当てイベントまたはオブジェクトの有効期間データの収集は有効にしません。

GlobalSampleGC

サンプリング方式を使用したグローバル メモリ割り当てプロファイリングを有効にします。 オブジェクトの有効期間データの収集は有効にしません。

GlobalSampleGCLife

サンプリング方式を使用したグローバル メモリ割り当てプロファイリングを有効にします。 オブジェクトの有効期間データの収集も有効にします。

環境設定を削除するための VSPerfCLREnv オプション

マネージ アプリケーションのプロファイリングが完了したら、次のいずれかのオプションを使用して、VSPerfCLREnv で追加した環境変数を削除します。 次の表を使用して、標準的な環境変数とグローバル環境変数の両方を削除する方法について説明します。

オプション

説明

Off

標準的な .NET プロファイル用の環境変数を削除します。 このオプションは、グローバルではない VSPerfClrEnv オプションを使用してプロファイラー環境変数を設定した場合に使用します。

GlobalOff

グローバルな .NET プロファイル用の環境変数を削除します。 プロファイラーではなく、オペレーティング システムによってアプリケーションが起動された場合に、このオプションを使用します。

解説

IDE のパフォーマンス エクスプローラーを使用して起動されたマネージ アプリケーションの場合、アプリケーションのプロファイリングの実行にこれらのオプションは必要ありません。 必要なすべての環境変数は、パフォーマンス エクスプローラーによって設定されます。

プロファイリングの実行中に正しい環境が設定されていないと、分析時に警告が報告され、マネージ関数名は正しく解決されません。

参照

その他の技術情報

コマンド ラインからのプロファイリング ツールの使用