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リモート オートメーションを使用するプログラムの作成

すべてのオートメーション オブジェクトとオートメーション コントローラーでは、そのままリモート オートメーションを利用できます。ソース コードの変更、再コンパイル、再リンクは必要ありません。 ローカルで (つまり同一コンピューター上で) 動作するように設定してあると、次のステップを実行するだけでリモート オートメーションを利用できるようになります。

リモート オートメーション オブジェクトを実行するには

  1. アプリケーションをクライアント コンピューターに登録します。

  2. クライアント接続を設定し、リモート サーバーを使用できるようにします。

  3. サーバー コンピューターにアプリケーションをインストールし、登録します。

  4. リモート アクティベーションが有効になるように、サーバーを設定します。

  5. オートメーション マネージャーをサーバー コンピューターにインストールします。

  6. サーバーのオートメーション マネージャーを実行します。

  7. クライアントのアプリケーションを実行します。

ステップ 1 は、クライアント コンピューターにサーバー アプリケーションを読み込んで実行すると、簡単に行うことができます。これは、大半のサーバーが自動登録に対応しているからです。 あらかじめ設定をローカルでテストしてある場合、このステップは完了しています。 サーバー アプリケーションが自動登録を行わない場合は、自動登録を行うように変更できます。 自動登録を行わない場合は、登録ファイルを用意し、ローカル ユーザーがそれを実行してこのステップを行う必要があります。 このいずれも行わないと、プログラマまたはシステム管理者がレジストリを手動で編集する必要があります。ただし、これは上級ユーザーでない限り、お勧めできません。

ステップ 2 では、リモート オートメーション接続 (RAC) マネージャーを使用します。 RAC マネージャーを実行し、[サーバー接続] タブが最前面にあることを確認します。 次に、[OLE クラス] ペインでサーバー オブジェクトのエントリを見つけ、それをクリックします。 [ネットワーク アドレス] ボックスにリモート実行可能ファイルを実行するサーバー コンピューターの名前を入力します。 たとえば、「\\MyServer」と入力します。 リストから適切なネットワーク プロトコルを選択します。 このとき、ネットワーク管理者に使用するプロトコルを確認します。 ほとんどの場合、TCP/IP を使用します。 最後に、認証レベルを選択します。 ほとんどの場合は、指定しないか、既定値を使用します。 [OLE クラス] ペインでサーバーをマウスの右ボタンでクリックします。 ショートカット メニューが表示されて、ローカル操作またはリモート操作を選択できるようになります。 ここでは、リモート操作を選択します。

ステップ 3 では、選択したサーバー コンピューター上にサーバー アプリケーションを正しくインストールし、それを登録します。 アプリケーションが自動登録に対応している場合は、アプリケーションを一度実行すると登録できます。

ステップ 4 では、サーバーのリモート実行を設定します。 サーバー コンピューター上で RAC マネージャーを実行し、[クライアント アクセス] タブにフォーカスがあることを確認します。 必要なアクティベーション モデルを選択します。通常は、[クラスごとにリモート作成を許可] を選択します。 このオプションを選択した場合は、[リモート アクティベーションを許可] チェック ボックスをオンにし、レジストリ エントリの値を "Y" に設定する必要があります。 Windows NT または Windows 2000 を実行しているときに、[ACL に基づいてリモート作成を許可] オプションを選択すると、[ACL の編集] をクリックして ACL を編集することもできます。

リモート オートメーションを使用するには、オートメーション マネージャーがサーバー コンピューターにインストールされ、実行していることを確認します。 オートメーション マネージャーがインストールされていない場合は、AUTMGR32.EXE を Windows のシステム ディレクトリにコピーします。 詳細については、「リモート オートメーションのインストール」を参照してください。 リモート オートメーションを開始するには、オートメーション マネージャーを実行します。 小さなステータス ウィンドウが開き、そこにメッセージが表示されます。 リモート オートメーションが開始されると、ウィンドウは最小化されます。 ステータス情報を確認する場合は、タスク バーの [オートメーション マネージャー] タブをクリックすると、ウィンドウが再度表示されます。

最後のステップでは、クライアント コンピューターでクライアント アプリケーションを実行します。 これまでのステップを実行していれば、クライアント アプリケーションがサーバー オブジェクトに接続され、多少遅いとしても、ローカルで実行するのと同じように実行できます。

RAC マネージャーでは、オプション ボタンをクリックすると、リモート オートメーションと DCOM (DCOM をサポートするプラットフォーム上の分散 COM) を切り替えることができます。 DCOM を選択すると、ほかの各種設定オプションを設定できます。 詳細については、DCOM のドキュメントを参照してください。

参照

概念

リモート オートメーション

AUTOCLIK と AUTODRIV を使用したリモート オートメーションの実行