更新 : 2007 年 11 月
このレッスンでは、クラス ライブラリ プロジェクトを使用してクラスを作成する方法を説明します。
前のレッスンでは、現実世界の物をモデル化したオブジェクトの設計図として、クラスを使用できることを説明しました。クラスを使用する最大の理由の 1 つとして、ある種類のオブジェクトのクラスを作成すると、あらゆるプロジェクトでそのクラスを再利用できる点が挙げられます。
たとえば、記述する多くのプログラムに、人が関係している場合があります。つまり、友人に関する記録を保持するアドレス帳プログラム、ビジネス上の連絡を行うコンタクト マネージャ プログラム、従業員の記録を取るプログラムなどです。プログラムはそれぞれ大きく異なりますが、人に適用される属性は同じです。すべての人には、名前、年齢、住所、電話番号があります。
これ以降のいくつかのレッスンでは、人を表すクラスを作成します。このクラスを保存しておくと、今後記述する他のプログラムに使用できます。
クラスの作成方法は 3 つあります。Windows アプリケーション プロジェクトのフォーム モジュールに含まれるコードの一部として作成する方法、Windows アプリケーション プロジェクトに追加される個別のクラス モジュールとして作成する方法、スタンドアロンのクラス ライブラリ プロジェクトとして作成する方法です。
クラスを作成する
前のいくつかのレッスンにもありましたが、フォームをダブルクリックしてコード エディタを開くと、次のようなコードが表示されます。
Public Class Form1
Private Sub Form1_Load...
End Sub
End Class
フォームは、実際には Class ステートメントと End Class ステートメントで示されたクラスであり、これら 2 つのステートメントの間に入力するコードは、クラスの一部となります。既定ではフォーム モジュールに含まれるクラスは 1 つだけですが、次のように End Class ステートメントの下にコードを追加することで、追加のモジュールを作成できます。
Public Class Form1
' Form1 code here
End Class
Public Class MyFirstClass
' Your class code here
End Class
この方法でクラスを作成することの欠点は、クラスを作成したプロジェクトでしかそのクラスを使用できないことです。他のプロジェクトとクラスを共有する場合は、そのクラスをクラス モジュールに追加します。
クラス モジュール
クラス モジュールは、1 つ以上のクラスを含む個別のコード ファイルです。個別のファイルであるため、他のプロジェクトで再利用できます。クラス モジュールの作成方法は 2 つあります。Windows アプリケーション プロジェクトに追加するモジュールとして作成する方法とスタンドアロンのクラス ライブラリ プロジェクトとして作成する方法です。
新しいクラス モジュールを既存のプロジェクトに追加するには、[プロジェクト] メニューの [新しい項目の追加] ダイアログ ボックスを開き、[クラス] をクリックします。ここでは、以降のいくつかのレッスンで使用するために、スタンドアロンのクラス ライブラリ プロジェクトを作成します。
やってみよう
クラス ライブラリ プロジェクトを作成するには
[ファイル] メニューの [新規作成] をポイントし、[プロジェクト] をクリックします。
[新しいプロジェクト] ダイアログ ボックスの [テンプレート] ペインで、[クラス ライブラリ] をクリックします。
[プロジェクト名] ボックスに「Persons」と入力し、[OK] をクリックします。
新しいクラス ライブラリ プロジェクトが開き、コード エディタにクラス モジュール Class1.vb が表示されます。
ソリューション エクスプローラで、Class1.vb を右クリックして [名前の変更] をクリックし、名前を Persons.vb に変更します。
コード エディタの名前も Persons.vb に変わります。
[ファイル] メニューの [すべてを保存] をクリックします。
[プロジェクトの保存] ダイアログ ボックスの [上書き保存] をクリックします。
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ヒント :プロジェクトを既定の場所に保存せずに、再利用するすべてのクラスを格納するためのディレクトリを作成する方が都合が良い場合もあります。この場合、プロジェクトを保存する前に、[プロジェクトの保存] ダイアログ ボックスの [場所] フィールドに保存先フォルダを入力します。
まだプロジェクトは開いたままにしておいてください。次のレッスンで内容を追加します。
次の手順
このレッスンでは、クラス モジュールの作成方法を説明しました。しかし、空のクラスはほとんど役に立ちません。次のレッスンでは、このクラスにプロパティを追加する方法を説明します。
次のレッスン : 「クラスへのプロパティの追加」