ウォークスルー : 新しいスタイルの実装

2008-09-17

更新 : 2007 年 11 月

ほとんどの ASP.NET モバイルコントロールでは、Style 基本クラスがプロパティのスタイルに十分に対応しています。しかし、個々のコントロールでは、コントロールに固有のプロパティを提供する専用のスタイルクラスが必要な場合があります。

専用のスタイルクラスは、いずれも Style 基本クラスから継承する必要があります。この基本クラスは、状態管理および継承を自動的にサポートします。これらの機能を使用するには、専用のスタイルクラスが、基本クラスが提供するプロパティにすべての新しいプロパティを定義して格納する必要があります。

専用のスタイルクラスのプロパティのサポートを追加するには

Style 基本クラスから継承した専用のスタイルクラスを記述します。
コントロールの CreateStyle メソッドをオーバーライドし、専用のスタイルクラスのインスタンスを返します。
```
protected override Style CreateStyle()
{
    return new NewStyle();
}
```
必要に応じて、Style プロパティを厳密に型指定する、コントロールの新しいプロパティを作成します。この新しいプロパティは次の手順 4. で使用します。
```
protected NewStyle NewStyle
{
    get
    {
        return (NewStyle)Style;
    }
}
```
専用のクラスにある新しい各プロパティに対して、コントロールクラス自身のプロパティを提供します。これのプロパティは、スタイルプロパティのパブリックアクセサになります。これらのプロパティの実装は、スタイルオブジェクトを呼び出すことができます。
```
protected String ThemeName
{
    get
    {
        return NewStyle.ThemeName;
    }
    set
    {
        NewStyle.ThemeName = value;
    }
}
```

新しいスタイルを追加するには

メンバフィールドとして public static string を宣言します。これは、基本クラスで定義された RegisterStyle メソッドへの呼び出しの戻り値に初期化されます。次のコード例では、継承をサポートし、空の string ("") を既定値とする、string プロパティを作成します。
```
public static String ThemeNameKey = 
    RegisterStyle(ThemeName, typeof(String), String.Empty, true);
```
RegisterStyle メソッドは、新しいスタイルプロパティを登録し、プロパティのスタイルの参照に使用できる一意のキーを返します。RegisterStyle メソッドのパラメータは、プロパティの名前、データ型、既定値、および継承動作を定義します。

コントロールアダプタは、このキーを使用してプロパティの継承に対応する値にアクセスするため、このキーはパブリックである必要があります。
基本クラスの既定のインデクサプロパティを使用して、実装がプロパティにアクセスするパブリックプロパティを作成します。
```
public String ThemeName
{
    get
    {
        return (String)this[ThemeNameKey];
    }
    set
    {
        this[ThemeNameKey] = value;
    }
}
```

参照

概念

デバイスアダプタのスタイルプロパティへのアクセス

その他の技術情報

新しいスタイルの作成