更新 : 2007 年 11 月
ここでは、Microsoft UI オートメーションによる DataItem コントロール型のサポートに関する情報を示します。UI オートメーションでは、コントロール型は、ControlTypeProperty プロパティを使用するためにコントロールで満たす必要がある一連の条件となります。これらの条件には、UI オートメーション ツリー構造、UI オートメーションのプロパティ値、およびコントロール パターンに関する特定のガイドラインが含まれます。
連絡先リスト内のエントリは、データ項目コントロールの一例です。データ項目コントロールには、エンド ユーザーに役立つ情報が含まれます。豊富な情報を含むため、単純なリスト項目より複雑です。
以下のセクションでは、DataItem コントロール型に必要な UI オートメーション ツリー構造、プロパティ、コントロール パターン、およびイベントを定義します。UI オートメーションの各要件は、Windows Presentation Foundation (WPF)、Win32、Windows フォームのいずれの場合でも、すべてのデータ項目コントロールに当てはまります。
このトピックには次のセクションが含まれています。
- 必須の UI オートメーション ツリー構造
- 必須の UI オートメーション プロパティ
- 必須の UI オートメーション コントロール パターン
- 大きなリストのデータ項目の操作
- 必須の UI オートメーション イベント
- DataItem コントロール型の例
- 関連トピック
必須の UI オートメーション ツリー構造
次の表では、データ項目コントロールに関連する UI オートメーション ツリーのコントロール ビューとコンテンツ ビューを示し、各ビューに格納できるものについて説明します。UI オートメーション ツリーの詳細については、「UI オートメーション ツリーの概要」を参照してください。
UI オートメーション ツリー - コントロール ビュー |
UI オートメーション ツリー - コンテンツ ビュー |
|---|---|
|
|
必須の UI オートメーション プロパティ
次の表に、値または定義が特にデータ項目コントロールに関連するプロパティを示します。UI オートメーション プロパティの詳細については、「クライアントの UI オートメーション プロパティ」を参照してください。
プロパティ |
値 |
説明 |
|---|---|---|
AutomationIdProperty() |
説明を参照。 |
このプロパティの値は、アプリケーションのすべてのコントロールで一意にする必要があります。 |
説明を参照。 |
コントロール全体を包含する外側の四角形。 |
|
説明を参照。 |
外接する四角形が存在する場合はサポートされます。外接する四角形の範囲内にクリック不可能な点が存在するときに特別なヒット テストを実行する場合は、クリック可能な点をオーバーライドして提供します。 |
|
DataItem |
この値は、すべての UI フレームワークで共通です。 |
|
True |
データ項目コントロールは、常にコンテンツである必要があります。 |
|
True |
データ項目コントロールは、常にコントロールである必要があります。 |
|
説明を参照。 |
コントロールがキーボード フォーカスを受け取ることができる場合は、このプロパティをサポートする必要があります。 |
|
説明を参照。 |
動的に更新されているステータスがコントロールに含まれている場合、要素のステータスが変更されたときに支援テクノロジが更新を受信できるようにこのプロパティをサポートする必要があります。 |
|
説明を参照。 |
これは、項目が表す基になるオブジェクトをエンド ユーザーに伝える文字列値です。たとえば、"メディア ファイル" や "連絡先" などがあります。 |
|
Null |
データ項目コントロールには静的なテキスト ラベルはありません。 |
|
"データ項目" |
DataItem コントロール型に対応するローカライズされた文字列。 |
|
説明を参照。 |
データ項目コントロールには、その項目に対してユーザーが最も意味的な識別子として連想する主要なテキスト要素が常に含まれています。 |
必須の UI オートメーション コントロール パターン
すべてのデータ項目コントロールでサポートする必要がある Microsoft UI オートメーション コントロール パターンの一覧を次の表に示します。コントロール パターンの詳細については、「UI オートメーション コントロール パターンの概要」を参照してください。
コントロール パターン/パターン プロパティ |
サポート/値 |
説明 |
|---|---|---|
依存 |
情報を表示または非表示にするためにデータ項目の展開または折りたたみを行うことができる場合は、展開/折りたたみパターンをサポートする必要があります。 |
|
依存 |
項目間を空間的に移動できるコンテナ内でデータ項目のコレクションが使用できる場合、データ項目はグリッド項目パターンをサポートします。 |
|
依存 |
画面に収めることができる項目数を超える項目がデータ コンテナにある場合、すべてのデータ項目は、スクロール項目パターンを使用して、スクロールして表示する機能をサポートします。 |
|
○ |
すべてのデータ項目は、項目が選択されたタイミングを示す選択項目パターンをサポートする必要があります。 |
|
依存 |
データ項目がデータ グリッド コントロール型に含まれる場合、そのデータ項目はこのパターンをサポートします。 |
|
依存 |
データ項目に切り替えることができる状態が含まれる場合。 |
|
依存 |
データ項目の主要なテキストが編集できる場合、値パターンをサポートする必要があります。 |
大きなリストのデータ項目の操作
大きなリストとは、多くの場合、パフォーマンスを向上させるために UI フレームワーク内で仮想化されたデータです。このため、UI オートメーション クライアントは、UI オートメーションのクエリ機能を使用しても、他の項目コンテナと同じように完全なツリーのコンテンツを照会することはできません。クライアントは、データ項目から情報の完全なセットにアクセスする前に、項目をスクロールして表示する必要があります。
データ項目の UI オートメーション要素で SetFocus を呼び出すとき、Microsoft Windows エクスプローラの場合は正常に値を返し、データ項目サブツリー内でフォーカスを編集に設定します。
必須の UI オートメーション イベント
次の表は、すべてのデータ項目コントロールでサポートする必要のある UI オートメーション イベントの一覧です。イベントの詳細については、「UI オートメーション イベントの概要」を参照してください。
UI オートメーション イベント |
サポート |
説明 |
|---|---|---|
必須 |
なし |
|
BoundingRectangleProperty プロパティ変更イベント。 |
必須 |
なし |
IsEnabledProperty プロパティ変更イベント。 |
必須 |
なし |
IsOffscreenProperty プロパティ変更イベント。 |
必須 |
なし |
NameProperty プロパティ変更イベント。 |
必須 |
なし |
必須 |
なし |
|
依存 |
なし |
|
ExpandCollapseStateProperty プロパティ変更イベント。 |
依存 |
なし |
必須 |
なし |
|
必須 |
なし |
|
必須 |
なし |
|
ToggleStateProperty プロパティ変更イベント。 |
依存 |
なし |
ValueProperty プロパティ変更イベント。 |
依存 |
なし |
DataItem コントロール型の例
次の図は、リスト ビュー コントロール内の DataItem コントロール型を示しています。
.gif)
以下に、データ項目コントロールに関連する UI オートメーション ツリーのコントロール ビューとコンテンツ ビューを示します。各オートメーション要素のコントロール パターンをかっこで囲んで示します。
UI オートメーション ツリー - コントロール ビュー |
UI オートメーション ツリー - コンテンツ ビュー |
|---|---|
DataItem (Sort, Table, Selection, Grid)
|
DataItem (Sort, Table, Selection, Grid)
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