標準の例外コンストラクタを実装します

更新 : 2007 年 11 月

原因

型が System.Exception を拡張し、必要なコンストラクタのすべてを宣言していません。

規則の説明

例外型では、次のコンストラクタを実装する必要があります。

• public NewException()

• public NewException(string)

• public NewException(string, Exception)

• protected または private NewException(SerializationInfo, StreamingContext)

コンストラクタを完全に宣言していないと、例外を正しく処理するのが困難になります。たとえば、シグネチャが NewException(string, Exception) であるコンストラクタは、他の例外によって発生する例外を作成するときに使用されます。このコンストラクタがないと、内部に (入れ子になった) 例外を含むカスタムの例外のインスタンスを作成してスローすることができなくなります。これは、マネージ コードに必要な処理です。最初の 3 つの例外コンストラクタは、規約ではパブリックです。4 つ目のコンストラクタは、シールされていないクラスではプロテクトであり、シールされているクラスではプライベートです。詳細については、「シリアル化コンストラクタを実装します」を参照してください。

違反の修正方法

この規則違反を修正するには、例外に必要なコンストラクタを追加し、適切なアクセシビリティを指定します。

警告を抑制する状況

パブリック コンストラクタに異なるアクセス レベルを指定することでこの違反が発生する場合は、この規則による警告を抑制しても安全です。

使用例

この規則に違反する例外型と、適切に実装した例外型を次の例に示します。

using System;
using System.Runtime.Serialization;
namespace DesignLibrary
{
   // Violates rule ImplementStandardExceptionConstructors.
   public class BadException : Exception
   {
      public BadException()
      {
         // Add any type-specific logic, and supply the default message.
      }

   }  

   [Serializable()]
   public class GoodException : Exception
   {
      public GoodException()
      {
         // Add any type-specific logic, and supply the default message.
      }

      public GoodException(string message): base(message) 
      {
         // Add any type-specific logic.
      }
      public GoodException(string message, Exception innerException): 
         base (message, innerException)
      {
         // Add any type-specific logic for inner exceptions.
      }
      protected GoodException(SerializationInfo info, 
         StreamingContext context) : base(info, context)
      {
         // Implement type-specific serialization constructor logic.
      }
   }  
}