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Msiproperty.ini ファイルのプロパティ

更新 : 2007 年 11 月

Visual Studio Team System Team Foundation Server の配置は、インストール前にあらかじめ msiproperty.ini ファイル (最大 3 つ) に変更を加えることによってカスタマイズできます。各ファイルは Team Foundation のコンポーネントのプロパティを保持し、次のいずれかのディレクトリに格納されます。

コンポーネント

ディレクトリ

Team Foundation Server

Drive:\InstallFolder\AT

Team Foundation Server Proxy

Drive:\InstallFolder\Proxy

Team Foundation ビルド

Drive:\InstallFolder\BUILD

ほとんどのインストール プロパティは、Team Foundation Server をインストールする際にセットアップ プログラムで指定します。セットアップ プログラムでは変更できないプロパティを変更する必要がある場合にのみ、msiproperty.ini ファイルを修正してください。インストールのトラブルシューティングを行う場合は、インストール ログ ファイルを開くと、msiproperty.ini ファイル内のプロパティに割り当てられた値を確認できます。既定では、Team Foundation Server がインストールされているコンピュータの次のディレクトリにログ ファイルが格納されます。

Drive:\Documents and Settings\SetupAccount\Local Settings\Temp \VSMsiLogxxxx.txt

Team Foundation Server をターミナル サービス セッションからインストールした場合、インストール ログは %temp% または %temp%\ に格納されます。

msiproperty.ini ファイルは、インストール中に Team Foundation Server を構成する目的で使用されます。インストール後は、Team Foundation の管理ツールを使用して配置を更新する必要があります。Team Foundation Server による構成の格納方法と格納場所の詳細については、「Team Foundation Server の構成設定の管理」を参照してください。 

Team Foundation Server の msiproperty.ini ファイルで定義されている各プロパティの詳細については、次のいずれかのセクションを参照してください。

  • カスタム配置のシナリオをサポートするプロパティ

  • 定期的な更新が必要なプロパティ

  • 変更できないプロパティ

カスタム配置のシナリオをサポートするプロパティ

カスタム配置のシナリオでは、Team Foundation Server をインストールする前に、次の表に示したプロパティを変更できます。

Bb909697.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

Team Foundation Server のインストール ウィザードで、SharePoint のサーバー管理サイトに対するポートの割り当てをカスタマイズするには、[既に Windows SharePoint Services を実行しているサーバーを使用] チェック ボックスをオンにする必要があります。Team Foundation Server の配置をカスタマイズする方法の詳細については、『Team Foundation Server インストール ガイド』の「方法 : Team Foundation の配置をカスタマイズする」を参照してください。このガイドの最新版は、Microsoft ダウンロード センターからダウンロードできます。

プロパティ

説明

VSTF_AS_INSTANCE

TfsWarehouse データベースをホストするデータベース インスタンスの名前です。

既定のインスタンスの場合は ComputerName 形式、名前付きインスタンスの場合は ComputerName\MyInstanceName 形式になります。ComputerName は、SQL Server Analysis Services がインストールされているサーバーの名前に対応します。

SQL Server Browser サービスに依存しない名前付きインスタンスを指定する場合、または固定ポートを指定する場合は、ComputerName: PortNumber の形式を使用します。

VSTF_AS_ACCOUNT

SQL Server Analysis Services のデータベースへのアクセス権を持つサービス アカウントの名前です。

VSTF_AS_DATABASE

SQL Server Analysis Services のデータベースの名前です。TfsWarehouse という値が割り当てられます。

VSTF_RS_REPORTS_URI

Team Foundation Server のレポート Web サイトの URI です。

既定値は、http://[ComputerName]/Reports/ です。

VSTF_RS_REPORTSERVER_URI

Team Foundation Server の ReportServer Web サイトの URI です。

既定値は、http://[ComputerName]/ReportServer/ です。

VSTF_RS_SERVER

Team Foundation Server の SQL Server Reporting Services をホストするサーバーの名前です。

既定値は、[ComputerName] です。

Bb909697.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :
Reporting Services がアプリケーション層サーバーでホストされている場合は、この値を [ComputerName] に設定する必要があります。

VSTF_WEBSITE_PORT

Team Foundation Server または Team Foundation Server Proxy の Web サイトが使用する TCP ポート番号です。

既定値は、8080 (Team Foundation Server) および 8081 (Team Foundation Server Proxy) です。

VSTF_WSS_ADMIN_PORT

SharePoint のサーバー管理に割り当てられる TCP ポート番号です。

既定値は、17012 です。

VSTF_WSS_SITE_PORT

SharePoint 製品とテクノロジに割り当てられる TCP ポート番号です。

既定値は、80 です。

VSTF_WSSSQL_PORT

SQL Server Reporting Services の Web サイトに使用される TCP ポート番号です。

既定値は、80 です。

定期的な更新が必要なプロパティ

Team Foundation Server (TFSSERVICE) または TFSREPORTS (SQL Server Reporting Services) に使用されるサービス アカウントのドメインまたは名前を変更した場合、それに対応するプロパティを msiproperty.ini ファイルで更新する必要があります。Team Foundation Server の修復や、Service Pack のインストールとアンインストールなどのメンテナンス処理を正常に実行するためには、この変更が必要となります。

Bb909697.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

サービス アカウントの名前を変更する方法の詳細については、「方法 : Team Foundation Server のサービス アカウントまたはパスワードを変更する」および「方法 : SQL Server Reporting Services のサービス アカウントまたはパスワードを変更する」を参照してください。

プロパティ

説明

VSTF_AS_ACCOUNT

Analysis Services のデータベースへのアクセス権を持つサービス アカウントの名前です。

VSTF_AS_DATABASE

Analysis Services のデータベースの名前です。TfsWarehouse という値が割り当てられます。

VSTF_DOMAIN

Team Foundation Server サービスの実行に使用されるアカウントのドメイン名です。

VSTF_RS_DOMAIN

Reporting Services のサービス アカウントが定義されているドメインの名前です。

VSTF_RS_USERID

Team Foundation Server に関するレポート データを収集する SQL Server Reporting Services が実行時に使用するアカウントです (TFSREPORTS など)。

VSTF_USERID

Team Foundation Server のサービスが実行時に使用するアカウントです (TFSSERVICE など)。

変更できないプロパティ

次のセクションでは、相互に関連したプロパティのグループを定義します。これらのプロパティは変更できません。

  • アプリケーション層の全般プロパティ

  • データ層の全般プロパティ

  • SharePoint 製品とテクノロジのプロパティ

  • SQL Server Reporting Services のプロパティ

  • Team Foundation Server Proxy のプロパティ

  • アプリケーション プール名とサービス名を定義するプロパティ

  • データベース名のプロパティ

アプリケーション層の全般プロパティ

次の表では、Team Foundation Server のアプリケーション層についての場所とアクセスを定義するプロパティについて説明します。これらのプロパティはすべて、Team Foundation Server の msiproperty.ini ファイルで定義されます。一部のプロパティは、Team Foundation Server Proxy および Team Foundation ビルドの msiproperty.ini ファイルでも指定されます。

Bb909697.alert_caution(ja-jp,VS.90).gif重要 :

これらのプロパティを Msiproperty.ini ファイルで変更することは避けてください。これらのプロパティは、Team Foundation Server のインストール ウィザードを実行するときに設定する必要があります。

プロパティ

説明

VSTF_APPLICATION_NAME

Team Foundation Server アプリケーションの名前です。

既定値は、VSTEAM です。

VSTF_AT_MACHINE_NAME

Team Foundation のアプリケーション層サーバーの名前です。

既定値は、[ComputerName] です。

VSTF_ATTACHMENT_SHARE_NAME

Team Foundation の作業項目の添付ファイルを追跡するデータベースの名前です。

既定値は、WorkItemAttachments です。

VSTF_LOCAL_DOMAIN

ローカル ユーザー アカウント (VSTF_LOCAL_USERID) のドメイン名です。

VSTF_LOCAL_USERID

Team Foundation Server サービスの実行に使用されるローカル ユーザー アカウント名です。

VSTF_NOTIFY_EMAIL

Team Foundation Server の通知の送信元を示す電子メール アドレスの名前です。

VSTF_PASSWORD

Team Foundation Server のサービス アカウントのパスワードです。

VSTF_SERVICE_TYPE

サービス アカウントの種類を示す値です。ドメイン アカウントの場合は 0、組み込みアカウントの場合は 1 になります。

VSTF_SMTP_SERVER

電子メール通知の送信元サーバーの名前です。

VSTF_WEBSITE_ROOT_NAME

Team Foundation Server のルート Web サイトに割り当てられる名前です。このプロパティは、Team Foundation Server および Team Foundation Server Proxy で定義されます。

既定値は、Team Foundation Server (Team Foundation Server) および Team Foundation Server Proxy (Team Foundation Server Proxy) です。

VSTF_WEBSITE_SERVER

Team Foundation Server のアプリケーション層サーバーの名前です。このプロパティは、Team Foundation Server および Team Foundation Server Proxy で定義されます。

データ層の全般プロパティ

次の表では、Team Foundation のデータ層の場所とアクセスを定義するプロパティについて説明します。

Bb909697.alert_caution(ja-jp,VS.90).gif重要 :

これらのプロパティを Msiproperty.ini ファイルで変更することは避けてください。これらのプロパティは、Team Foundation Server のインストール ウィザードで設定する必要があります。

プロパティ

説明

VSTF_DB_SERVER

Team Foundation の運用データベースをホストするデータベース インスタンスの名前です。データ層クラスタに接続している場合は、仮想サーバー クラスタの名前を指定する必要があります。

既定値は、[ComputerName] です。

Bb909697.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :
シングルサーバー配置の場合は、この値を [ComputerName] のままにする必要があります。

VSTF_INSTANCE_NAME

Microsoft SQL Server 2005 のインストール時に指定したインスタンスの名前です。

VSTF_SERVICES_CONNECTION_ STRING_DATASOURCE

アプリケーション層からデータ層に接続する際に使用される文字列です。この文字列により、サービスの Web.config ファイルの connectionString 属性が定義されます。

VSTF_SERVICES_CONNECTION_STRING_DATASOURCE_HOSTNAME

データ層サーバーの名前を指定する文字列です。

SharePoint 製品とテクノロジのプロパティ

次の表では、Team Foundation Server との組み合わせで使用されるバージョンの SharePoint 製品とテクノロジを実行するサーバーについての場所とアクセスを定義するプロパティについて説明します。

Bb909697.alert_caution(ja-jp,VS.90).gif重要 :

これらのプロパティの値は変更しないでください。

プロパティ

説明

VSTF_INSTALL_WSS

Windows SharePoint Services をインストールするかどうかを指定するための設定です。

既定値は 1 (インストールする) です。

VSTF_WSS_ADMIN_HOST

SharePoint のサーバー管理サイトをホストするサーバーの名前です。

既定値は、[ComputerName] です。

Bb909697.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :
SharePoint のサーバー管理サイトがアプリケーション層サーバーでホストされている場合は、この値を [ComputerName] に設定する必要があります。

VSTF_WSS_ADMIN_SCHEME

SharePoint 製品とテクノロジの管理サイトに使用するプロトコル スキーム セットの名前です。

既定値は、http です。

VSTF_WSS_DOMAIN

SharePoint 製品とテクノロジの実行に使用するアカウントのドメイン名です。

VSTF_WSS_PASSWORD

SharePoint 製品とテクノロジのサービス アカウントのパスワードです。

VSTF_WSS_SERVER

SharePoint 製品とテクノロジをホストするサーバーの名前です。既定の構成では、Windows SharePoint Services が Team Foundation のアプリケーション層サーバーと同じコンピュータにインストールされます。

既定値は、[ComputerName] です。

Bb909697.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :
Windows SharePoint Services がアプリケーション層サーバーでホストされている場合は、この値を [ComputerName] に設定する必要があります。

VSTF_WSS_SITE

SharePoint 製品とテクノロジの既定の Web サイトの URL です。

既定値は、http://[ComputerName] です。

VSTF_WSS_SITE_FOLDER

Team Foundation Server の SharePoint 製品とテクノロジに割り当てられるフォルダ名です。

既定値は、sites です。

VSTF_WSS_SITE_HOST

Team Foundation Server の SharePoint 製品とテクノロジをホストするサーバーの名前です。

既定値は、[ComputerName] です。

Bb909697.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :
SharePoint 製品とテクノロジがアプリケーション層サーバーでホストされている場合は、この値を [ComputerName] に設定する必要があります。

VSTF_WSS_SITE_PATH

Team Foundation Server の SharePoint 製品とテクノロジに割り当てられるパス名です。

既定値は、sites です。

VSTF_WSS_SITE_SCHEME

SharePoint 製品とテクノロジのチーム サイトに使用するプロトコル スキーム セットの名前です。

既定値は、http です。

VSTF_WSS_SITENO

環境内の SharePoint 製品とテクノロジ Web サイトの数です。

既定値は、1 です。この値は、プロビジョニングされるサイトが 1 つ (既定の Web サイト) であることを表します。

VSTF_WSS_USERID

SharePoint 製品とテクノロジのサービス アカウントの名前です (TFSWSS など)。

SQL Server Reporting Services のプロパティ

次の表は、SQL Server Reporting Services へのアクセスを定義するプロパティの一覧です。

Bb909697.alert_caution(ja-jp,VS.90).gif重要 :

これらのプロパティの値は変更しないでください。

プロパティ

説明

VSTF_REPORTINGUSER

SQL Server Reporting Services のデータ ソース アカウントの名前です。

値は [VSTF_RS_DOMAIN]\[VSTF_RS_USERID] から派生します。

VSTF_RS_PASSWORD

Reporting Services のサービス アカウントのパスワードです。

VSTF_VDIR_REPORTSERVER

ReportServer Web サイトの仮想ディレクトリです。

既定値は、ReportServer_MyInstanceName です。

Team Foundation Server Proxy のプロパティ

次の表では、Team Foundation Server Proxy の msiproperty.ini ファイルでのみ指定されるプロパティについて説明します。

Bb909697.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

Team Foundation Server Proxy の構成設定を変更する方法の詳細については、「方法 : Team Foundation Server Proxy のバージョン管理のキャッシュを有効にする」および「方法 : Team Foundation Server Proxy のキャッシュ設定を変更する」を参照してください。

プロパティ

説明

ATP_CACHE_DIR

ファイル キャッシュのディレクトリ パスです。このディレクトリには、プロキシが構成されているアプリケーション層ごとに 1 つのフォルダが格納されています。

指定された値によって、Team Foundation Server Proxy の構成ファイルの <CacheRoot> 属性が定義されます。

既定値は、Drive:\Program Files\Microsoft Visual Studio 2008 Team Foundation Server\Web Services\VersionControlProxy\Data です。

ATP_CACHE_SIZE

キャッシュのサイズ制限を MB 単位で表す数値です。指定された値によって、Team Foundation Server Proxy の構成ファイルの <CacheLimit> 属性が定義されます。

既定値は、200 です。

ATP_VROOT

Team Foundation Server Proxy に対して定義される仮想ルート ディレクトリの名前です。

既定値は、VersionControlProxy です。

VSTF_ATP_MACHINE_NAME

Team Foundation Server Proxy をホストするサーバーの名前です。

既定値は、[ComputerName] です。

アプリケーション プール名とサービス名を定義するプロパティ

次の表では、msiproperty.ini ファイル内のプロパティのうち、アプリケーション プールと SQL Server サービスの名前を定義するプロパティについて説明します。

Bb909697.alert_caution(ja-jp,VS.90).gif重要 :

サービス名のプロパティ値は変更しないでください。

プロパティ

説明

VSTF_APPPOOL_NAME

Team Foundation Server のアプリケーション プールの名前です。

既定値は、Microsoft Team Foundation Server Application Pool です。

VSTF_PROXY_APPPOOL_NAME

Team Foundation Server Proxy のアプリケーション プールの名前です。

既定値は、Microsoft Team Foundation Server Proxy Application Pool です。

VSTF_SERVICENAME_MSSQL

SQL Server のサービス名です。

既定値は、MSSQL$MyInstanceName です。

VSTF_SERVICENAME_SQLAGENT

SQL Server エージェントのサービス名です。

既定値は、SQLAGENT$MyInstanceName です。

VSTF_SERVICENAME_SQLFTE

SQL Server フルテキスト検索のサービス名です。

既定値は、MSFTESQL$MyInstanceName です。

VSTF_SERVICENAME_SQLOLAP

SQL Server Analysis Services のサービス名です。

既定値は、MSOLAP$MyInstanceName です。

データベース名のプロパティ

次の表では、Team Foundation のデータベース名を定義するプロパティについて説明します。

Bb909697.alert_caution(ja-jp,VS.90).gif重要 :

データベース名のプロパティ値は変更しないでください。

プロパティ

説明

TB_DB_NAME

Team Foundation ビルドのデータベース名です。

既定値は、TfsBuild です。

CTDATABASE

Team Foundation で作業項目の追跡に使用されるデータベースの名前です。

既定値は、TfsWorkItemTracking です。

BISDBNAME

Team Foundation の登録情報データベースの名前です。登録情報データベースには、プロジェクト、区分、イテレーション、アクセス許可、グループ メンバシップ、および、その他の登録データについての情報が格納されます。

既定値は、TfsIntegration です。

BISDWDBNAME

Analysis Services データベースの名前です。Reporting Services によって使用されるウェアハウスを構築するためのデータが格納されます。

既定値は、TfsWarehouse です。

H_DB_NAME

Team Foundation のバージョン管理データベースの名前です。

既定値は、TfsVersionControl です。

H_ADMIN_DB_NAME

過去 7 日間に発生した、Team Foundation Server に対するすべての Web サービス要求のログが格納される履歴データベースの名前です。

既定値は、TfsActivityLogging です。

参照

概念

データ ウェアハウス アーキテクチャについて

その他の技術情報

Team Foundation Server の構成設定の管理