更新 : 2007 年 11 月
ATL OLE DB コンシューマ ウィザードを使用してコンシューマを作成するときに、列マップで指定した各フィールドのユーザー レコード クラスにデータ メンバが生成されます。各データ メンバは DWORD 型であり、それぞれのフィールドに対応するステータス値を保持します。
たとえば、m_OwnerID データ メンバでは、フィールド ステータス用の追加データ メンバ (dwOwnerIDStatus) とフィールド長用のもう 1 つの追加データ メンバ (dwOwnerIDLength) が生成されます。また、COLUMN_ENTRY_LENGTH_STATUS エントリで列マップも生成されます。
コードは次のようになります。
[db_source("insert connection string")]
[db_command(" \
SELECT \
Au_ID, \
Author, \
`Year Born`, \
FROM Authors")]
class CAuthors
{
public:
// The following wizard-generated data members contain status
// values for the corresponding fields in the column map. You
// can use these values to hold NULL values that the database
// returns or to hold error information when the compiler returns
// errors. See "Field Status Data Members in Wizard-Generated
// Accessors" in the Visual C++ documentation for more information
// on using these fields.
DWORD m_dwAuIDStatus;
DWORD m_dwAuthorStatus;
DWORD m_dwYearBornStatus;
// The following wizard-generated data members contain length
// values for the corresponding fields in the column map.
DWORD m_dwAuIDLength;
DWORD m_dwAuthorLength;
DWORD m_dwYearBornLength;
BEGIN_COLUMN_MAP(CAuthorsAccessor)
COLUMN_ENTRY_LENGTH_STATUS(1, m_AuID, dwAuIDLength, dwAuIDStatus)
COLUMN_ENTRY_LENGTH_STATUS(2, m_Author, dwAuthorLength, dwAuthorStatus)
COLUMN_ENTRY_LENGTH_STATUS(3, m_YearBorn, dwYearBornLength, dwYearBornStatus)
END_COLUMN_MAP()
[ db_column(1, status=m_dwAuIDStatus, length=m_dwAuIDLength) ] LONG m_AuID;
[ db_column(2, status=m_dwAuthorStatus, length=m_dwAuthorLength) ] TCHAR m_Author[51];
[ db_column(3, status=m_dwYearBornStatus, length=m_dwYearBornLength) ] SHORT m_YearBorn;
void GetRowsetProperties(CDBPropSet* pPropSet)
{
pPropSet->AddProperty(DBPROP_IRowsetChange, true);
pPropSet->AddProperty(DBPROP_UPDATABILITY, DBPROPVAL_UP_CHANGE | DBPROPVAL_UP_INSERT | DBPROPVAL_UP_DELETE);
}
};
.gif "メモ") メモ : |
|---|
ユーザー レコード クラスを変更した場合や独自のコンシューマを作成した場合は、データ変数をステータスおよび長さの変数より前に記述する必要があります。 |
デバッグの目的でステータス値を使用できます。ATL OLE DB コンシューマ ウィザードにより生成されたコードで DB_S_ERRORSOCCURRED や DB_E_ERRORSOCCURRED などのコンパイル エラーが発生した場合は、フィールド ステータスのデータ メンバの現在の値を最初に調べます。0 以外の値は、違反する列に対応します。
ステータス値を使用して、特定のフィールドに NULL 値を設定することもできます。これは、フィールド値を 0 ではなく NULL として区別する必要がある場合に役立ちます。NULL が有効値または特殊な値かどうかを決定し、アプリケーションで NULL をどのように処理するかを決定してください。OLE DB は、汎用的な NULL 値を指定する適切な手段として DBSTATUS_S_ISNULL を定義します。コンシューマがデータを読み込み、その値が null の場合は、ステータス フィールドが DBSTATUS_S_ISNULL に設定されます。コンシューマが NULL 値を設定する必要がある場合、コンシューマはプロバイダを呼び出す前にステータス値を DBSTATUS_S_ISNULL に設定します。
次に、Oledb.h を開いて DBSTATUSENUM を検索します。その後、0 以外のステータスの数値を DBSTATUSENUM 列挙値と比較します。列挙名が問題を説明するには十分でない場合は、『OLE DB 2.0 Programmer's Reference』の「Status」を参照してください。このトピックでは、データを取得または設定する際に使用されるステータス値の表が示されています。長さの値については、「Length」を参照してください。
列の長さまたはステータスの取得
可変長の列の長さまたは列のステータスは、たとえば DBSTATUS_S_ISNULL をチェックするために取得できます。
長さを取得するには、COLUMN_ENTRY_LENGTH マクロを使用します。
ステータスを取得するには、COLUMN_ENTRY_STATUS マクロを使用します。
長さとステータスの両方を取得するには、次に示すように COLUMN_ENTRY_LENGTH_STATUS を使用します。
class CProducts
{
public:
char szName[40];
long nNameLength;
DBSTATUS nNameStatus;
BEGIN_COLUMN_MAP(CProducts)
// Bind the column to CProducts.m_ProductName.
// nOrdinal is zero-based, so the column number of m_ProductName is 1.
COLUMN_ENTRY_LENGTH_STATUS(1, szName, nNameLength, nNameStatus)
END_COLUMN_MAP()
};
CTable<CAccessor<CProducts > > product;
product.Open(session, "Product");
while (product.MoveNext() == S_OK)
{
// Check the product name isn't NULL before tracing it
if (product.nNameStatus == DBSTATUS_S_OK)
ATLTRACE("%s is %d characters\n", szName, nNameLength);
}
CDynamicAccessor を使用すると、長さとステータスが自動的に連結されます。長さおよびステータスの値を取得するには、GetLength メンバ関数と GetStatus メンバ関数を使用します。