公開日: 2016年11月
対象: Dynamics CRM 2015
XRM ツールは、Get-CrmConnection と Get-CrmOrganizations という Windows PowerShell コマンドレットを提供します。これらのコマンドレットを使用して、Microsoft Dynamics 365 に接続し、現在のユーザーがアクセスできる組織を取得できます。
このトピックの内容
前提条件
コマンドレットの登録
コマンドレットを使用して、CRM から組織を取得
コマンドレットを使用して CRM に接続
前提条件
XRM ツール コマンドレットを使用するには、バージョン 3.0 以降の PowerShell が必要です。 バージョンを確認するには、PowerShell のウィンドウを開き、コマンド $Host を実行します。
実行ポリシーを設定し、署名済みの PowerShell スクリプトをします。 それには、PowerShell ウィンドウを管理者として実行し、コマンド Set-ExecutionPolicy -ExecutionPolicy AllSigned を実行します。
コマンドレットの登録
PowerShell コマンドレットを使用する前に、登録する必要があります。
Microsoft Dynamics CRM SDK パッケージをダウンロードします。 パッケージ ファイルを実行し、パッケージの内容を展開します。PowerShell アセンブリ (Microsoft.Xrm.Tooling.CrmConnector.Powershell.dll) とコマンドレット登録用のスクリプト (RegisterXRMTooling.ps1) は、SDK の \SDK\bin フォルダーにあります。
Windows PowerShell をコンピューター上で、高い特権で実行します (管理者として実行)。
プロンプトで、PowerShelldll ファイルとコマンドレット登録用のスクリプトを含むフォルダーにディレクトリを変更します。 たとえば、次のようになります。
cd c:\SDK\bin
RegisterXRMTooling.ps1 スクリプトを実行して、XRM ツールの PowerShell アセンブリを登録し、Windows PowerShell スナップインをインストールします。 次のコマンドを入力し、ENTER キーを押します。
.\RegisterXRMTooling.ps1
Windows PowerShell スナップインを追加します。 これは、Get-CrmConnection および Get-CrmOrganizations コマンドレットを登録します。
Add-PSSnapin Microsoft.Xrm.Tooling.Connector
これで、これらの Windows PowerShell コマンドレットを使用する準備ができました。 登録済みのコマンドレットを一覧表示するには、Windows PowerShell ウィンドウで次のコマンドを実行します。
Get-Help “Crm”
コマンドレットを使用して、CRM から組織を取得
Get-CrmOrganizations コマンドレットを使用して、アクセスできる組織を取得します。
Microsoft Dynamics CRM (設置型) または Microsoft Dynamics CRM Online インスタンスに接続する資格情報を入力します。 次のコマンドを実行すると、Dynamics 365 インスタンスに接続するためのユーザー名とパスワードの入力が要求され、それらは $Cred 変数に保存されます。
$Cred = Get-Credential
次のコマンドを使用して組織を取得し、その情報を $CRMOrgs 変数に格納します。
Microsoft Dynamics CRM (設置型) サーバーに接続する場合は、次のようになります。
$CRMOrgs = Get-CrmOrganizations –ServerUrl http://<CRM_Server_Host> –Credential $Cred
Microsoft Dynamics CRM Online インスタンスに接続する場合は、次のようになります。
$CRMOrgs = Get-CrmOrganizations -Credential $Cred -DeploymentRegion NorthAmerica –OnlineType Office365
注意
DeploymentRegion パラメーターについては、有効な値は、NorthAmerica、EMEA、APAC、SouthAmerica、Oceania、Japan、および NorthAmerica2 です。OnlineType パラメーターの有効な値は、Office365 および LiveID です。
指定したホームレルムに対してクレームベース認証を使用して Dynamics 365 サーバーに接続する場合:
$CRMOrgs = Get-CrmOrganizations –ServerUrl http://<CRM_Server_Host> –Credential $Cred –HomRealmURL http://<Identity_Provider_Address>
手順 2 でコマンドを実行するときに、入力した資格情報が検証されます。 コマンドの実行が成功したら、次のコマンドを入力してから Enter キーを押し、アクセスできる組織を表示します。
$CRMOrgs
ヒント
取得した Dynamics 365 組織を格納するために使用された変数 (この場合は、$CRMOrgs) を、Get-CrmConnection コマンドレットとともに使用して、Dynamics 365 に接続できます。 組織名を指定するには、コマンド $CRMOrgs.UniqueName を使用します。
$CRMOrgs 変数に格納されている組織の値が複数の場合は、コマンド $CRMOrgs[n-1] を使用して nth の組織を参照できます。 たとえば、$CRMOrgs 変数 ("MyOrg") の 3 番目の組織の一意の名前を参照するには、コマンド $CRMOrgs[2].UniqueName を使用します。詳細:TechNet: 配列の値へのアクセスを参照してください。
コマンドレットを使用して CRM に接続
Get-CrmConnection コマンドレットを使用して Dynamics 365 インスタンスに接続します。 このコマンドレットにより、XRM ツール共通ログイン コントロールを使用して資格情報を指定して Dynamics 365 に接続するか、資格情報をインライン パラメーターとして指定することができます。詳細:クライアント アプリケーションで、XRM ツール共通ログイン コントロールを使用する
共通ログイン コントロールを使用して CRM に接続
共通ログイン コントロールを使用して資格情報を提供し、Dynamics 365 に接続する場合は、次のコマンドを使用します。 接続情報は、後で使用できるように、$CRMConn 変数に保存されます。
$CRMConn = Get-CrmConnection -InteractiveMode
[LoginControl] ダイアログ ボックスが表示されます。Dynamics 365 インスタンスに接続するための資格情報を指定し、[ログイン] をクリックします。
資格情報をインラインで指定して CRM に接続
CRM に接続するには、次のコマンドを使用します。 これらのコマンドは、先に作成した $Cred 変数を使用して、組織を取得すると同時に、資格情報を保存します。 接続情報は $CRMConn 変数に保存されます。
Microsoft Dynamics CRM (設置型) サーバーに接続する場合は、次のようになります。
$CRMConn = Get-CrmConnection –ServerUrl http://<CRM_Server_Host> -Credential $Cred -OrganizationName <OrgName>
Microsoft Dynamics CRM Online インスタンスに接続する場合は、次のようになります。
$CRMConn = Get-CrmConnection -Credential $Cred -DeploymentRegion <Deployment region name> –OnlineType <Online type name> –OrganizationName <OrgName>
注意
DeploymentRegion パラメーターについては、有効な値は、NorthAmerica、EMEA、APAC、SouthAmerica、Oceania、Japan、および NorthAmerica2 です。OnlineType パラメーターの有効な値は、Office365 および LiveID です。
指定したホームレルムに対してクレームベース認証を使用して Dynamics 365 サーバーに接続する場合:
$CRMConn = Get-CrmConnection –ServerUrl http://<CRM_Server_Host> -Credential $Cred -OrganizationName <OrgName> –HomRealmURL http://<Identity_Provider_Address>
注意
前のすべてのコマンドの OrganizationName パラメーターについて、組織の一意の名前またはフレンドリ名を指定できます。 また、CrmOrganizations コマンドレットを使用して取得して $CRMOrgs 変数に保存した、組織の一意の名前またはフレンドリ名も使用できます。 たとえば、$CRMOrgs[x].UniqueName または $CRMOrgs[x].FriendlyName を使用できます。
手順 2 でコマンドを実行するときに、入力した資格情報が検証されます。 コマンドレットの実行が成功したら、次のコマンドを入力してから Enter キーを押し、接続情報と状態を表示します。
$CRMConn
関連項目
CRM への接続に XRM ツールを使用
XRM ツールを使用して Windows のクライアント アプリケーションを作成する
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