sharedListeners コレクションにリスナーを追加します。 sharedListeners は、任意の <source> 要素 または <trace> 要素 が参照できるリスナーのコレクションです。 既定では、sharedListeners コレクションのリスナーは Listeners コレクションに配置されません。 これらは、<source> 要素 または <trace> 要素 に名前で追加する必要があります。 実行時に、sharedListeners コレクションのリスナーをコードで取得することはできません。
<add name="name"
type="TraceListenerClassName, Version, Culture, PublicKeyToken"
initializeData="data"/>
属性および要素
以降のセクションでは、属性、子要素、および親要素について説明します。
属性
属性 |
説明 |
---|---|
name |
必須の属性です。 共有リスナーを Listeners コレクションに追加するために使用されるリスナーの名前を指定します。 |
type |
必須の属性です。 リスナーの型を指定します。 「完全修飾型名の指定」で指定されている要件を満たす文字列を使用する必要があります。 |
initializeData |
省略可能な属性です。 指定したクラスのコンストラクターに渡す文字列。 |
子要素
要素 |
説明 |
---|---|
フィルターを sharedListeners コレクションのリスナーに追加します。 |
親要素
要素 |
説明 |
---|---|
configuration |
共通言語ランタイムおよび .NET Framework アプリケーションで使用されるすべての構成ファイルのルート要素です。 |
system.diagnostics |
メッセージを収集、格納、およびルーティングするトレース リスナーとトレース スイッチを設定するレベルを指定します。 |
sharedListeners |
任意の source 要素または trace 要素が参照できるリスナーのコレクション。 |
解説
.NET Framework に付属のリスナー クラスは、TraceListener クラスの派生クラスです。 name 属性の値は、トレースまたはトレース ソースの Listeners コレクションに共有リスナーを追加するために使用されます。 initializeData 属性の値は、作成するリスナーの型によって異なります。 initializeData を指定する必要のないトレース リスナーもあります。
![]() |
---|
initializeData 属性を使用すると、"initializeData 属性は宣言されていません" というコンパイラの警告が表示される場合があります。 この警告は、initializeData 属性を認識しない TraceListener 抽象基本クラスに対して構成設定が検証されたために発生します。通常、パラメーターを受け取るコンストラクターのあるトレース リスナーの実装では、この警告を無視してもかまいません。 |
.NET Framework に付属するトレース リスナーを次の表に示し、各リスナーの initializeData 属性の値を説明します。
トレース リスナー クラス |
initializeData 属性の値 |
---|---|
ConsoleTraceListener コンストラクターの useErrorStream 値。 initializeData 属性を "true" に設定すると、トレース出力とデバッグ出力を標準エラー出力ストリームに書き込みます。"false" に設定すると、標準出力ストリームに書き込みます。 |
|
DelimitedListTraceListener が出力を書き込むファイルの名前。 |
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既存のイベント ログ ソースの名前。 |
|
EventSchemaTraceListener が出力を書き込むファイルの名前。 |
|
TextWriterTraceListener が出力を書き込むファイルの名前。 |
|
XmlWriterTraceListener が出力を書き込むファイルの名前。 |
構成ファイル
この要素は、マシン構成ファイル (Machine.config) およびアプリケーション構成ファイルで使用できます。
使用例
<add> 要素を使用して、リスナー TextWriterTraceListenertextListener を sharedListeners コレクションに書き込む方法を次の例に示します。 textListener は、トレース ソース TraceSourceApp の Listeners コレクションに名前で追加されます。 textListener リスナーは、トレース出力を myListener.log ファイルに書き込みます。
<configuration>
<system.diagnostics>
<sources>
<source name="TraceSourceApp" switchName="sourceSwitch"
switchType="System.Diagnostics.SourceSwitch">
<listeners>
<add name="console"
type="System.Diagnostics.ConsoleTraceListener"/>
<add name="textListener"/>
<remove name="Default"/>
</listeners>
</source>
</sources>
<sharedListeners>
<add name="textListener"
type="System.Diagnostics.TextWriterTraceListener"
initializeData="myListener.log"/>
</sharedListeners>
<switches>
<add name="sourceSwitch" value="Warning"/>
</switches>
</system.diagnostics>
</configuration>