次の方法で共有


IHostSecurityManager::OpenThreadToken メソッド

現在実行しているスレッドに関連付けられている随意アクセス トークンを開きます。

HRESULT OpenThreadToken (
    [in]  DWORD    dwDesiredAccess, 
    [in]  BOOL     bOpenAsSelf, 
    [out] HANDLE   *phThreadToken
);

パラメーター

  • dwDesiredAccess
    [入力] スレッド トークンへのアクセスについて要求する種類を指定するアクセス値のマスク。 これらの値は、Win32 OpenThreadToken 関数に定義されています。 要求するアクセスの種類をトークンの随意アクセス制御リスト (DACL: Discretionary Access Control List) と突き合わせ、付与または拒否するアクセスの種類を判断します。

  • bOpenAsSelf
    [入力] 呼び出し元スレッドのプロセスのセキュリティ コンテキストを使用してアクセス チェックを実行するように指定する場合は true。呼び出し元スレッド自体のセキュリティ コンテキストを使用してアクセス チェックを実行するように指定する場合は false。 スレッドがクライアントを偽装する場合、セキュリティ コンテキストはクライアント プロセスのセキュリティ コンテキストであってもかまいません。

  • phThreadToken
    [出力] 新しく開かれたアクセス トークンへのポインター。

戻り値

HRESULT

説明

S_OK

OpenThreadToken が正常に終了しました。

HOST_E_CLRNOTAVAILABLE

共通言語ランタイム (CLR: Common Language Runtime) がプロセスに読み込まれていません。または CLR がマネージ コードを実行できない状態か、呼び出しを正常に処理できない状態にあります。

HOST_E_TIMEOUT

呼び出しがタイムアウトしました。

HOST_E_NOT_OWNER

呼び出し元がロックを所有していません。

HOST_E_ABANDONED

ブロックされたスレッドまたはファイバーが待機しているイベントがキャンセルされました。

E_FAIL

未知の重大エラーが発生しました。 メソッドから E_FAIL が返される場合、プロセス内で CLR を使用することはできません。 ホスト メソッドへの後続の呼び出しで、HOST_E_CLRNOTAVAILABLE が返されます。

解説

IHostSecurityManager::OpenThreadToken は、名前が同一の対応する Win32 関数と同様に動作します。ただし、Win32 関数では呼び出し元を任意のスレッドのハンドルに渡すことができるのに対し、IHostSecurityManager::OpenThreadToken は呼び出し元のスレッドに関連付けられているトークンだけを開きます。

HANDLE 型は COM に準拠していません。つまり、そのサイズはオペレーティング システムに固有で、カスタム マーシャリングを行う必要があります。 このため、このトークンはプロセス内において、CLR とホストの間だけで使用します。

必要条件

プラットフォーム: 「.NET Framework システム要件」を参照

ヘッダー : MSCorEE.h

ライブラリ: MSCorEE.dll にリソースとして格納されていること

.NET Framework のバージョン: 4、3.5 SP1、3.5、3.0 SP1、3.0、2.0 SP1、2.0

参照

参照

IHostSecurityContext インターフェイス

IHostSecurityManager インターフェイス