<deployment> 要素 (ClickOnce 配置)

2008-09-17

更新 : 2007 年 11 月

システムの更新や公開の際の配置のために使用する属性を指定します。

<deployment 
   install
   minimumRequiredVersion
   mapFileExtensions
   disallowUrlActivation
   trustUrlParameters
> 
   <subscription> 
         <update> 
            <beforeApplicationStartup/> 
            <expiration
               maximumAge
               unit
            />
         </update>  
   </subscription> 
   <deploymentProvider 
      codeBase 
   /> 
</deployment>

要素および属性

deployment 要素は必須で、asmv2 名前空間にあります。この要素には、次の属性があります。

属性	説明
Install	必ず指定します。このアプリケーションを、Windows の [スタート] メニューおよびコントロールパネルの [プログラムの追加と削除] に登録するかどうかを指定します。有効な値は、true および false です。false を設定した場合は、ClickOnce によって常にネットワークからアプリケーションの最新バージョンが実行され、subscription 要素は認識されません。
minimumRequiredVersion	省略できます。クライアントで実行できる、このアプリケーションの最低限のバージョンを指定します。アプリケーションのバージョン番号が、配置マニフェストで指定されているよりも前のバージョン番号の場合、アプリケーションは実行されません。バージョン番号は N.N.N.N という形式で指定する必要があります。N は符号なし整数です。install 属性が false である場合は、minimumRequiredVersion を指定できません。
mapFileExtensions	省略できます。既定値は false です。true の場合、配置のすべてのファイルには .deploy 拡張子が必要です。ClickOnce は、Web サーバーからファイルをダウンロードするとすぐにこの拡張子を削除します。Visual Studio を使用してアプリケーションを公開する場合は、すべてのファイルに自動的にこの拡張子が追加されます。このパラメータは、.exe などの安全が保証されない拡張子が付いているファイルの転送をブロックする Web サーバーから ClickOnce 配置のすべてのファイルをダウンロードできるようにします。
disallowUrlActivation	省略できます。既定値は false です。true の場合、URL をクリックするか、または Internet Explorer に URL を入力することによってインストールされているアプリケーションを起動できないようにします。install 属性がない場合、この属性は無視されます。
trustUrlParameters	省略できます。既定値は false です。true の場合、コマンドラインアプリケーションにコマンドライン引数を渡すことができるように、アプリケーションに渡されるクエリ文字列パラメータを URL に含めることができるようになります。詳細については、「方法 : ClickOnce アプリケーションでクエリ文字列を取得する」を参照してください。 disallowUrlActivation 属性が true の場合は、trustUrlParameters をマニフェストから排除するか、または明示的に false に設定する必要があります。

deployment 要素には、次の子要素もあります。

subscription

省略できます。update 要素を含みます。subscription 要素に属性はありません。subscription 要素が存在しない場合、ClickOnce アプリケーションでは、更新の確認が行われません。deployment 要素の install 属性が false に設定してある場合、subscription 要素は無視されます。この場合には、ネットワークから ClickOnce アプリケーションが起動されて、常に最新バージョンが使用されるためです。

update

必ず指定します。この要素は subscription 要素の子であり、beforeApplicationStartup 要素または expiration 要素が含まれています。同じ配置マニフェストに beforeApplicationStartup と expiration の両方を指定することはできません。

update 要素に属性はありません。

beforeApplicationStartup

省略できます。この要素は update 要素の子であり、属性はありません。beforeApplicationStartup 要素が存在し、クライアントがオンラインの場合、ClickOnce で更新を確認する際にアプリケーションの実行がブロックされます。この要素が存在しない場合、ClickOnce は、expiration 要素に指定された値に基づいて、最初に更新の確認を行います。同じ配置マニフェストに beforeApplicationStartup と expiration の両方を指定することはできません。

expiration

省略できます。この要素は update 要素の子であり、子要素はありません。同じ配置マニフェストに beforeApplicationStartup と expiration の両方を指定することはできません。

expiration 要素は、次の属性をサポートします。

属性	説明
maximumAge	必ず指定します。アプリケーションで最後に更新を実行してから次の更新確認を行うまでの期間を指定します。時間の単位は、unit 属性で指定します。
unit	必ず指定します。maximumAge 属性の時間の単位を指定します。有効な単位は、hours、days、および weeks です。

deploymentProvider

.NET Framework 2.0 の場合、配置マニフェストに subscription セクションがある場合は必須ですが、それ以外の場合は省略できます。.NET Framework 3.5 の場合、この要素は省略できます。既定で、サーバーおよびファイルのパスが設定され、ここで配置マニフェストが検出されます。

この要素は deployment 要素の子であり、以下の属性があります。

属性	説明
codeBase	必ず指定します。ClickOnce アプリケーションを更新するための配置マニフェストの場所を、URI (Uniform Resource Identifier) として指定します。この要素は、CD ベースのインストールで、更新の場所を変更するために使用することもできます。有効な URI を指定する必要があります。

解説

ClickOnce アプリケーションは、更新の確認を起動時に行うか、起動後に行うか、または更新の確認を実行しないように設定できます。起動時に更新を確認するには、update 要素に beforeApplicationStartup 要素を設定します。

起動後に更新を確認するには、update 要素に expiration 要素を設定し、更新間隔を指定します。

更新を確認しないようにするには、subscription 要素を削除します。配置マニフェストで更新を確認しないように指定した場合でも、CheckForUpdate メソッドを使用して手動で更新を確認できます。

deploymentProvider を更新と関連付ける方法の詳細については、「ClickOnce の更新方法の選択」を参照してください。

例

次のコード例は、ClickOnce 配置マニフェスト内の deployment 要素を示しています。この例では、deploymentProvider 要素を使用して、目的の更新の場所を指定しています。このコード例は、「ClickOnce 配置マニフェスト」で使用されているより詳細な例の一部です。

<deployment install="true" minimumRequiredVersion="2.0.0.0" mapFileExtension="true" trustUrlParameters="true">
    <subscription>
      <update>
        <expiration maximumAge="6" unit="hours" />
      </update>
    </subscription>
    <deploymentProvider codebase="http://www.adatum.com/MyApplication.application" />
  </deployment>

参照

ClickOnce 配置マニフェスト