InkAnalyzerBase クラス

2008-10-28

レイアウト分析、書き込みと描画分類、および手書き認識へのアクセスを提供します。

名前空間 : System.Windows.Ink.AnalysisCore
アセンブリ : IACore (IACore.dll 内)

構文

'宣言
Public Class InkAnalyzerBase _
    Implements IDisposable
'使用
Dim instance As InkAnalyzerBase

public class InkAnalyzerBase : IDisposable

public ref class InkAnalyzerBase : IDisposable

public class InkAnalyzerBase implements IDisposable

public class InkAnalyzerBase implements IDisposable

解説

InkAnalyzerBase は、ストロークパケットデータを使用してインクを分析し、インクまたはストロークオブジェクトとは直接やり取りを行いません。

注意 :
メモリリークを避けるため、イベントハンドラがアタッチされているオブジェクトがスコープの外に出る前に、任意の InkAnalyzerBase オブジェクトに対して Dispose メソッドを明示的に呼び出す必要があります。

分析のために InkAnalyzerBase にストロークを追加するか、ストロークを削除するには、AddStroke、AddStrokes、RemoveStroke、または RemoveStrokes メソッドを使用します。これらのメソッドは、ストロークが次の分析処理で分析される領域である DirtyRegion プロパティを更新します。

インクを分析するには、Analyze メソッドまたは BackgroundAnalyze メソッドを使用します。分析時に、InkAnalyzerBase はレイアウト分析、ストローク分類、および手書き認識を行います。

分析時、InkAnalyzerBase は、アナライザが作成されたスレッドにおけるバックグラウンド分析時に生成されるイベントなど、多くのイベントを発生させます。多くの InkAnalyzerBase イベントでは、InkAnalyzerBase のデータプロキシ機能がサポートされます。詳細については、「Data Proxy with Ink Analysis」を参照してください。

イベントハンドラ内で分析処理を停止するには、Abort メソッドを呼び出します。

インクアナライザが手書き認識の識別に使用する言語を変更するには、SetStrokeLanguageId または SetStrokesLanguageId を使用します。インクアナライザが特定のストロークを分類する方法を変更するには、SetStrokeType または SetStrokesType を使用します。

InkAnalyzerBase は、インストールされたすべてのインク認識エンジンを読み込みます。GetInkRecognizersByPriority メソッドは、使用可能な InkRecognizerBase が含まれている InkRecognizerBaseCollection を返します。複数のインク認識エンジンが特定の言語をサポートする場合、SetHighestPriorityInkRecognizer(InkRecognizer) を使用して、その言語のストロークを処理するインク認識エンジンを設定します。

分析のヒントを使用すると、インクアナライザに追加のコンテキストが提供されるため、認識の正確さを向上させることができます。追加のコンテキスト情報は、インクアナライザが認識結果の候補の数を絞り込むのに役立ちます。たとえば、擬似事実、予想単語を定義したり、認識ガイドへの入力を構造化したりすることにより、範囲を絞ることができます。インクアナライザにコンテキストを提供する方法の詳細については、

CreateAnalysisHint、DeleteAnalysisHint および GetAnalysisHints を参照してください。

インクアナライザは、分析結果を文字列、または ContextNodeBase オブジェクトのツリーとして表します。認識された文字列にアクセスするには、GetRecognizedString を使用します。ツリーのルートにアクセスするには、RootNode プロパティを使用します。インクアナライザには、特定のコンテキストノードまたはテキストを検索する次のメソッドがあります。

代替分析結果を取得するには、GetAlternates および ModifyTopAlternate を使用します。

分析結果を保存するには、SaveResults を使用します。保存された結果を読み込むには、Load を使用します。

InkAnalyzerBase を使用したインクの分析の詳細については、「Ink Analysis Overview」を参照してください。

例

この例では、新しい InkAnalyzerBase、theInkAnalyzerBase を初期化します。次に、AnalysisModes プロパティを設定し、UpdateStrokesCacheBase イベントハンドラをアタッチします。

' Create the ink analyzer and enable automatic reconciliation and
' automatic stroke cache cleanup, but not intermediate results.
Dim theInkAnalyzerBase As New System.Windows.Ink.AnalysisCore.InkAnalyzerBase()
theInkAnalyzerBase.AnalysisModes = _
    System.Windows.Ink.AnalysisCore.AnalysisModes.AutomaticReconciliationEnabled _
    Or System.Windows.Ink.AnalysisCore.AnalysisModes.StrokeCacheAutoCleanupEnabled

' Since automatic stroke cache cleanup is enabled, add an event
' handler for the UpdateStrokesCacheBase event.
AddHandler theInkAnalyzerBase.UpdateStrokesCacheBase, _
    AddressOf theInkAnalyzerBase_UpdateStrokesCacheBase

// Create the ink analyzer and enable automatic reconciliation and
// automatic stroke cache cleanup, but not intermediate results.
System.Windows.Ink.AnalysisCore.InkAnalyzerBase theInkAnalyzerBase =
    new System.Windows.Ink.AnalysisCore.InkAnalyzerBase();
theInkAnalyzerBase.AnalysisModes =
    System.Windows.Ink.AnalysisCore.AnalysisModes.AutomaticReconciliationEnabled
    | System.Windows.Ink.AnalysisCore.AnalysisModes.StrokeCacheAutoCleanupEnabled;

// Since automatic stroke cache cleanup is enabled, add an event
// handler for the UpdateStrokesCacheBase event.
theInkAnalyzerBase.UpdateStrokesCacheBase +=
    new System.Windows.Ink.AnalysisCore.UpdateStrokesCacheBaseEventHandler(
        theInkAnalyzerBase_UpdateStrokesCacheBase);