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ICLRSyncManager::CreateRWLockOwnerIterator メソッド

更新 : 2007 年 11 月

リーダー ライタ ロックで待機しているタスク セットを判断するためにホストが使用する反復子の作成を共通言語ランタイム (CLR: Common Language Runtime) に要求します。

HRESULT CreateRWLockOwnerIterator (
    [in]  SIZE_T    cookie,
    [out] SIZE_T   *pIterator
);

パラメータ

  • cookie
    [入力] 対象のリーダー ライタ ロックに関連付けられている Cookie。

  • pIterator
    [出力] GetRWLockOwnerNext メソッドおよび DeleteRWLockOwnerIterator メソッドに渡すことができる反復子へのポインタ。

戻り値

HRESULT

説明

S_OK

CreateRWLockOwnerIterator が正常に終了しました。

HOST_E_CLRNOTAVAILABLE

CLR がプロセスに読み込まれていません。または、CLR がマネージ コードを実行できない状態か、呼び出しを正常に処理できない状態にあります。

HOST_E_TIMEOUT

呼び出しがタイムアウトしました。

HOST_E_NOT_OWNER

呼び出し元がロックを所有していません。

HOST_E_ABANDONED

ブロックされたスレッドまたはファイバが待機しているイベントがキャンセルされました。

E_FAIL

未知の重大エラーが発生しました。メソッドから E_FAIL が返された場合、そのプロセス内では CLR を使用できなくなります。ホスト メソッドへの後続の呼び出しは、HOST_E_CLRNOTAVAILABLE を返します。

HOST_E_INVALIDOPERATION

CreateRWLockOwnerIterator は、現在マネージ コードを実行しているスレッドで呼び出されました。

解説

通常、ホストはデッドロックの検出中に、CreateRWLockOwnerIteratorDeleteRWLockOwnerIterator、および GetRWLockOwnerNext の各メソッドを呼び出します。CLR では、リーダー ライタ ロックを有効なままにしておく操作を行わないので、リーダー ライタ ロックを確実に有効な状態にしておく操作はホストが行う必要があります。ホストがロックの有効性を確認する場合は、次のような方法で実行できます。

  • ホストは、リーダー ライタ ロックでの解放呼び出し (たとえば IHostSemaphore::ReleaseSemaphore) をブロックし、その間にこのブロックによりデッドロックが発生しないことを確認できます。

  • ホストは、リーダー ライタ ロックに関連付けられているイベント オブジェクト上での待機の終了をブロックし、このブロックによりデッドロックが発生しないことを再確認できます。

ms164420.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

CreateRWLockOwnerIterator は、現在アンマネージ コードを実行しているスレッドでのみ呼び出す必要があります。

必要条件

プラットフォーム : 「.NET Framework システム要件」を参照

ヘッダー : MSCorEE.idl

ライブラリ : MSCorEE.dll にリソースとして格納されていること

.NET Framework のバージョン : 3.5 SP1、3.5、3.0 SP1、3.0、2.0 SP1、2.0

参照

参照

ICLRSyncManager

IHostSyncManager