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DataView の作成と使用

DataView では、DataTable に格納されているデータのさまざまなビューを作成できます。この機能は、データ連結アプリケーションで頻繁に使用されます。DataView を使用すると、さまざまな並べ替え順序を使用してテーブルのデータを公開したり、行の状態やフィルタ式に基づいてデータをフィルタ処理したりできます。

DataView ではデータの動的ビューが作成されます。このデータ ビューの内容、順序、メンバシップには、基になる DataTable の変更が反映されます。これは、DataTableSelect メソッドとは異なります。Select メソッドでは、特定のフィルタまたは並べ替え順序ごとにテーブルから DataRow 配列が戻されます。戻される配列の内容には、基になるテーブルの変更内容が反映されていますが、メンバシップと順序は静的です。DataView は動的機能を備えているため、データ連結アプリケーションにとって理想的なオブジェクトです。

DataView は、1 つのデータ セットの動的ビューです。データベースのビューと同様に、この動的ビューには、さまざまな並べ替え順序やフィルタ処理条件を適用できます。ただし、DataView とデータベース ビューの大きな違いは、DataView の場合、テーブルとして処理できない点と、結合テーブルのビューを作成できない点です。また、ソース テーブルの既存の列を除外したり、ソース テーブルにない列 (計算列など) を追加したりできません。

DataSet の全テーブルのビュー設定を管理するには、DataViewManager を使用します。DataViewManager を使用すると、各テーブルの既定のビュー設定を簡単に管理できます。DataSet の複数のテーブルにコントロールを連結する最適な方法は、DataViewManager に連結する方法です。

このセクションの内容

関連項目

  • アプリケーションの構築
    .NET Framework アプリケーション (ASP.NET アプリケーション、Windows フォーム アプリケーション、Windows サービスなど) の作成方法について説明します。Windows フォーム コントロールと Web フォーム コントロールへのデータの連結方法についても説明します。
  • DataSet の作成および使用
    DataSet オブジェクトについて説明し、DataSet オブジェクトを使用してアプリケーション データを管理する方法も示します。
  • DataTable の作成と使用
    DataTable オブジェクトについて説明し、アプリケーション データを単独でまたは DataSet の一部として管理するために DataTable オブジェクトを使用する方法も示します。
  • ADO.NET を使用したデータのアクセス
    ADO.NET のアーキテクチャとコンポーネントについて説明し、それらを使用して既存のデータ ソースにアクセスしたり、アプリケーション データを管理したりする方法を示します。