Microsoft Transaction Server (MTS)、COM+、および共通言語ランタイムは、同じ自動分散トランザクション モデルをサポートします。
ASP.NET ページ、XML Web サービス メソッド、または .NET Framework クラスがトランザクションへの参加を指定された後は、トランザクションのスコープ内で自動的に実行されます。オブジェクトのトランザクション動作は、ページ、XML Web サービス メソッド、またはクラスのトランザクション属性値を設定することで制御できます。設定された属性値は、インスタンス化されたオブジェクトのトランザクション動作を決定します。つまり、オブジェクトは、宣言された属性値に基づいて、既存のトランザクションまたは進行中のトランザクションに自動的に参加したり、新しいトランザクションのルートになったり、トランザクションにまったく参加しなかったりします。トランザクションの属性を宣言する構文は、.NET Framework クラス、ASP.NET ページ、および XML Web サービス メソッドで少しずつ異なります。
宣言トランザクションの属性は、オブジェクトがどのようにトランザクションに参加するかを指定し、プログラムによって設定されます。この宣言レベルはトランザクションのロジックを表しますが、物理的トランザクションから 1 ステップ削除されたものです。物理トランザクションは、データベースやメッセージ キューなどのデータ リソースにトランザクション オブジェクトがアクセスするときに発生します。オブジェクトに関連付けられたトランザクションは、適切なリソース マネージャに自動的に送られます。OLE DB、ODBC (Open Database Connectivity)、ActiveX データ オブジェクト (ADO: ActiveX Data Object) など、関連付けられているドライバは、オブジェクトのコンテキスト内でトランザクションを検索し、分散トランザクション コーディネータ (DTC: Distributed Transaction Coordinator) を通じてトランザクションに参加します。物理的トランザクション全体が自動的に発生します。
以降のトピックでは、自動トランザクションのサポートについて説明します。
参照
トランザクション モデル | 自動トランザクションと ASP.NET | 自動トランザクションと XML Web サービス | 自動トランザクションと .NET Framework クラス | 自動トランザクションにおけるボート