XML Web サービスによって実現できる最も基本的なシナリオは、そのサービスのクライアントが使用する基本的な機能を提供することです。たとえば、e コマース アプリケーションが抱える課題として、各種の運送オプションに応じて運送費を計算する必要があります。このようなアプリケーションには、運送費の計算に使用できる、各運送会社の現在の運送費一覧表が必要です。
一覧表を用意する代わりに、アプリケーションは、HTTP などの標準のトランスポート プロトコルを使用して、インターネット経由でシンプルな XML ベースのメッセージを運送会社の運送費計算用 XML Web サービスに送信することもできます。このメッセージでは、たとえば、荷物の重量や寸法、依頼主や届け先の住所、およびその他のパラメータ (サービスの種類など) を提供します。これを受け、運送会社の XML Web サービスは、最新の輸送費一覧表を使用して輸送費を計算し、その金額をシンプルな XML ベースの応答メッセージで呼び出し元のアプリケーションに返します。呼び出し元のアプリケーションは、この応答メッセージを使用して顧客に提示する総請求額を計算します。