.NET コンテナーを対象とする OS

Docker でサポートされるオペレーティング システムの多様性と .NET Framework と .NET 8 の違いを考えると、使用しているフレームワークに応じて、特定の OS と特定のバージョンをターゲットにする必要があります。

Windows の場合は、Windows Server Core または Windows Nano Server を使用できます。 これらの Windows バージョンでは、.NET Framework または .NET 8 で必要になる可能性があるさまざまな特性 (Windows Server Core の IIS と Nano Server の Kestrel のようなセルフホステッド Web サーバー) が提供されます。

Linux では、公式の .NET Docker イメージ (Debian など) で複数のディストリビューションが利用でき、サポートされています。

図 3-1 では、使用されている .NET フレームワークに応じて、使用可能な OS バージョンを確認できます。

図 3-1 .NET Framework のバージョンに応じて対象となるオペレーティング システム

レガシ .NET Framework アプリケーションを展開する場合は、レガシ アプリや IIS と互換性のある Windows Server Core をターゲットにする必要がありますが、イメージは大きくなります。 .NET 8 アプリケーションを展開する場合、クラウドに最適化され、Kestrel が使用され、小さくて起動速度が速い Windows Nano Server をターゲットにすることができます。 また、Linux をターゲットにして、Debian、Alpine などをサポートすることもできます。

別の Linux ディストリビューションを使用する場合や、Microsoft が提供していないバージョンのイメージが必要な場合は、独自の Docker イメージを作成することもできます。 たとえば、従来の .NET Framework と Windows Server Core で実行されている ASP.NET Core を使用してイメージを作成できます。これは Docker の一般的なシナリオではありません。

Dockerfile ファイルにイメージ名を追加するときに、次の例のように、使用するタグに応じてオペレーティング システムとバージョンを選択できます。