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データベースの可用性の計画

BizTalk Server メッセージング エンジンは、BizTalk メッセージ ボックス データベースと呼ばれる SQL Server データベースにプロセスの状態とビジネス データを保持することで、ビジネス プロセスの信頼性と持続性を確保します。 永続化されたデータの信頼性と持続性は基になるデータ ストアと同じくらい優れているため、BizTalk Server データベースの高可用性の計画は非常に重要です。

ハードウェアに関する考慮事項

BizTalk Server データベースの高可用性を確保するには、ハードウェアの計画時に次の点を考慮してください。

  1. BizTalk Server データベースを格納するための記憶域ネットワーク (SAN) の実装を検討してください。 可能であれば、最大のパフォーマンスと高可用性を実現するために、RAID 1+0 (ミラー セットのストライプ) トポロジを使用して SAN ディスクを構成する必要があります。

  2. BizTalk Server データベースを収容するために、SQL Server を実行する複数のコンピューターのインストールを計画します。 SQL Server クラスタリング (推奨) や、個別の物理 SQL Server インスタンス上の特定の BizTalk Server データベースを収容する場合は、SQL Server を実行する複数のコンピューターが必要です (推奨も)。

  3. ディザスター リカバリーのために SQL Server ログ配布を実装するために、SQL Server を実行している 1 台以上のコンピューターのインストールを計画します。 BizTalk Server は、SQL Server ログ配布を使用してデータベース スタンバイ機能を実装します。 SQL Server ログ配布では、データベースおよびトランザクション ログ ファイルのバックアップと復元が自動化され、運用サーバーで障害が発生した場合にスタンバイ サーバーでデータベース処理を再開できます。 ディザスター リカバリーのために SQL Server ログ配布を実装する方法の詳細については、「BizTalk Server ログ配布とは」を参照してください。

ソフトウェアに関する考慮事項

BizTalk Server データベースの高可用性を確保するには、ソフトウェアの計画時に、フェールオーバー クラスタリングのサポートや BizTalk ログ配布のサポートをサポートする SQL Server のバージョンとエディションのインストールを計画する場合は、次の点を考慮してください。 SQL Server エディションでサポートされる機能の完全な一覧については、「 エディションとサポートされる機能」を参照してください。

高可用性とディザスター リカバリー

BizTalk Server 環境の可用性を高める方法には、フォールト トレランスや負荷分散を使用して高可用性を提供する方法と、ディザスター リカバリーを使用した可用性の提供の 2 つの方法があります。 各方法で可用性が向上しますが、主な違いは、フォールト トレランスや負荷分散によって、通常、ディザスター リカバリーよりもはるかに高速な復旧時間が提供される点です。 そのため、フォールト トレランスまたは負荷分散に基づいて構築されたソリューションは、単に可用性を提供するのではなく、高可用性を提供すると考えられるのが一般的です。 どちらの方法も、運用環境の BizTalk Server 環境で使用する必要があります。

Windows クラスタリングでフォールト トレランスを使用して、BizTalk Server データベースの高可用性を提供します。 BizTalk Server データベースの高可用性の提供の詳細については、「データベースの 高可用性」を参照してください。

BizTalk Server のログ配布を使用したディザスターリカバリーによって可用性を向上させます。 ディザスター リカバリーを使用して BizTalk Server データベースの可用性を向上するには、「 チェックリスト: ディザスター リカバリーによる可用性の向上」トピックの手順に従います。