スナップショットを使用すると、ボリュームの特定の時点への復旧が可能になります。 スナップショット全体をボリュームに復元しない場合は、ボリュームがマウントされているクライアントを使用して、スナップショットからファイルを復元することができます。
マウントされたボリュームには、 .snapshot
(NFS クライアント) またはクライアントからアクセスできる ~snapshot
(SMB クライアント) という名前のスナップショット ディレクトリが含まれています。 スナップショット ディレクトリには、ボリュームのスナップショットに対応するサブディレクトリが含まれています。 各サブディレクトリには、スナップショットのファイルが含まれています。 誤ってファイルを削除または上書きした場合は、スナップショット サブディレクトリから読み取り/書き込みディレクトリにファイルをコピーすることで、ファイルを親の読み取り/書き込みディレクトリに復元できます。
[スナップショット パスの非表示] オプションを使用して、スナップショット ディレクトリへのアクセスを制御できます。 このオプションは、ディレクトリをクライアントから非表示にする必要があるかどうかを制御します。 そのため、スナップショット内のファイルとフォルダーへのアクセスも制御します。
NFSv4.1 には、 .snapshot
ディレクトリ (ls -la
) は表示されません。 ただし、[スナップショット パスの非表示] オプションが設定されていない場合でも、クライアント コマンド ラインから cd <snapshot-path>
コマンドを使用して NFSv4.1 経由で.snapshot
ディレクトリにアクセスできます。
Linux NFS クライアントを使用してファイルを復元する
ls
Linux コマンドを使用して、.snapshot
ディレクトリから復元するファイルを一覧表示します。例えば次が挙げられます。
$ ls my.txt
ls: my.txt: No such file or directory
$ ls .snapshot
daily.2020-05-14_0013/ hourly.2020-05-15_1106/
daily.2020-05-15_0012/ hourly.2020-05-15_1206/
hourly.2020-05-15_1006/ hourly.2020-05-15_1306/
$ ls .snapshot/hourly.2020-05-15_1306/my.txt
my.txt
cp
コマンドを使用して、ファイルを親ディレクトリにコピーします。例えば次が挙げられます。
$ cp .snapshot/hourly.2020-05-15_1306/my.txt .
$ ls my.txt
my.txt
Windows クライアントを使用してファイルを復元する
ボリュームの
~snapshot
ディレクトリが非表示の場合は、親ディレクトリに 非表示の項目を表示 して、~snapshot
を表示します。~snapshot
内のサブディレクトリに移動して、復元するファイルを見つけます。 ファイルを右クリックします。 コピーを選択します。親ディレクトリに戻ります。 親ディレクトリを右クリックし、
Paste
を選択してファイルをディレクトリに貼り付けます。また、親ディレクトリを右クリックし、[ プロパティ] を選択し、[ 以前のバージョン ] タブをクリックしてスナップショットの一覧を表示し、[ 復元 ] を選択してファイルを復元することもできます。