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本記事の最新版をフォーラムにて紹介しております。
記事の改訂が含まれる場合がございますので、フォーラムの情報を参照してください。
フォーラムへのリンク
こんにちは、Windows プラットフォームサポート Setup/Deployment チームの宮崎です。
本記事では Windows 製品の更新プログラム (KB) のインストールが失敗してしまう事象について一般的な対処策をお伝えいたします。本手順は一般的に業務への影響が少なく、また多くの事象の解決・進展が得られる内容であることから、弊社のサポート サービスにお問合せいただいた際にも広くご利用いただいておりご紹介とさせていただきました。適用時のトラブルに遭遇した場合にはぜひご実施ください。
一般的な対処策
A. DISM /Restorehealth コマンド及びシステム更新準備ツールでの修復
以下の技術情報の内容を実行いただきます。
DISM またはシステム更新準備ツールを使用することによって Windows 破損エラーを解決する
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/947821/
OS ごとの対処方法は以下の通りです。
Windows 7, Windows Server 2008/2008 R2:
上記の URL からシステム更新準備ツールのパッケージを入手して実行します。
Windows 8.1, Windows Server 2012 以降の OS:
管理者権限で以下のコマンドを実行してください。
DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth
- 補足
本対処策は、システム内部の不整合をスキャンし、問題が見つかった場合は自動的に修復を試みます。問題が検出された場合には Windows Update サイトから修復が必要なファイルをダウンロードしますので可能であればインターネット接続可能な状況で実施ください。なお、インターネット接続が難しい場合にも問題の検出は可能であり、ログに状況が記録されます。
システム更新準備ツールの実行中の UI は、通常の更新プログラムと同様にウィザードを進めインストールするという形式を取りますが、実際にシステム内に新たなモジュールが追加するような変更は行っておりません。
本作業では通常、システムの再起動は発生いたしません。スキャン・修復処理のためマシンの負荷が高くなることがありますが、通常 OS のリソースをすべて占有する程にはいたりません。作業は 10~20 分程度で完了します。途中、プログレス バーが一向に進まないように見える時もありますが、終了するまでお待ちください。
/RestoreHealth オプションを利用する環境が WSUS 配下にある場合、問題の検出までを行います。Windows Update から直接、修復コンテンツをダウンロードできるようにするためには、ポリシー [オプション コンポーネントのインストールおよびコンポーネントの修復のための設定を指定する] を有効にして [Windows Server Update Services (WSUS) の代わりに、Windows Update に直接アクセスして修復コンテンツをダウンロードする] のチェックボックスをオンにしてください。
B. sfc コマンドでの修復
管理者権限で以下のコマンドを実行してください。
sfc /scannow
- 補足
システム ファイル チェッカー ツール (SFC.exe) は OS 標準に含まれるツールであり、システムの整合性チェックし、問題があれば自動的に修復を試みます。本作業では通常、システムの再起動は発生いたしません。スキャン・修復処理のためマシンの負荷が高くなることがありますが、通常 OS のリソースをすべて占有する程にはいたりません。作業は 10~20 分程度で完了します。途中、プログレス バーが一向に進まないように見える時もありますが、終了するまでお待ちください。
システム ファイル チェッカー ツールを使用して不足または破損しているシステム ファイルを修復する
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/929833/
C. Windows Update クライアント情報のクリア
更新プログラムのダウンロードとインストールに用いられるSoftwareDistribution フォルダー上の不整合を解消することでトラブルを回避できる場合がございます。以下 URL にて案内している手順を実施ください。
Windows Update クライアントの情報をクリアにする手順
https://blogs.technet.microsoft.com/jpwsus/2014/12/02/windows-update-3/
D. 最新のサービス スタック更新プログラムのインストール
サービス スタック更新プログラムとは OS のインストール処理自体を改善する更新プログラムで、最新にすることでトラブルを回避できる場合がございます。最新のサービススタック更新プログラムについては以下 URL を確認ください。
ADV990001 | 最新のサービス スタック更新プログラム
https://portal.msrc.microsoft.com/ja-jp/security-guidance/advisory/ADV990001
- 補足
以下の URL にて詳細を解説しております。
Servicing stack updates
/en-us/windows/deployment/update/servicing-stack-updates
更新プログラムのインストール処理を改善するサービススタック更新プログラムについて
https://blogs.technet.microsoft.com/askcorejp/2018/07/12/servicingstack_guide/
E. スタンドアロンインストーラーでのインストール
通常、Windows 製品の更新プログラムの多くは *.msu 形式のスタンドアロンインストーラーとして Microsoft Update カタログより提供しています。一般的な Windows Update の機能を通じた更新プログラムの適用では、ダウンロードとインストールの大きく2つのフェイズがございますが、スタンドアロンインストーラーを利用することで、ダウンロードに関連したトラブルかどうかを切り分けすることが可能でございます。
Microsoft Update カタログ
https://www.catalog.update.microsoft.com/Home.aspx
本記事が皆様の運用の一助となりましたら誠に幸いです。
本記事は Windows 製品の更新失敗時の進め方 より紹介しております。
本記事におきましては予告なく内容を変更させていただくことがあります。今後、情報のアップデートがあれば、本ブログにて引き続き情報を提供いたします。
参考情報
以下の記事では、スタンドアロンインストーラーに限定せず Windows Update からの適用と失敗について紹介しております。一部の手順については重複しておりますが必要に応じてご参照ください。
Windows Update に失敗したら
https://blogs.technet.microsoft.com/jpwsus/2018/06/29/wufailed/
なお、上記記事では一部、ログの分析方法についても触れておりますが、スタンドアロンインストーラーでインストールに失敗するところまでが切り分けられている場合、調査対象とするログは ReportingEvents.log や Windowsupdate.log ではなく主に以下を調査します (※ 1)。
- Setup イベント ログ
- CBS ログ (C:\Windows\Logs\CBS 配下のファイル)
- (System イベント ログ ※ 2)
- (Application イベント ログ ※ 2)
※ 1: 事象によって他のログが必要となる場合がございます。
※ 2: 事象の前後関係を確認するための補足資料として参照する場合がございます。
上記のログの分析方法については、“Windows 製品の更新プログラム (KB) のインストールの失敗 … ログ分析の進め方”にて説明しております。